デジタル大辞泉 「財政投融資特別会計」の意味・読み・例文・類語
ざいせいとうゆうし‐とくべつかいけい〔‐トクベツクワイケイ〕【財政投融資特別会計】
[補説]平成20年度(2008)政府予算案作成時に外国為替資金・財政融資資金などの特別会計に計上されている準備金(積立金)が、「霞が関埋蔵金」(大きな財源が眠っている、という意味)として話題になった。平成21年度(2009)予算では、財政投融資特別会計の積立金が取り崩され、景気対策の一環である定額給付金の財源にも当てられた。
経済の再建、産業の開発、貿易の振興を目的として、国の財政資金をもって投資(出資および貸付)を行う特別会計。1953年(昭和28)に設置された産業投資特別会計(産業投資勘定)がその前身である。行政改革推進のなかで、「特別会計に関する法律」が2007年(平成19)から施行され、産業投資勘定は2008年度に財政融資資金特別会計に移管し、名称を財政投融資特別会計としたうえで、財政融資資金勘定と投資勘定の二つの勘定を設置することとされた。
財政投融資特別会計の投資勘定の2020年度(令和2)当初予算では、産業投資支出額4510億円である。産業投資支出額は、日本政策金融公庫に対する貸付金や出資金、国際協力銀行、沖縄振興開発金融公庫、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、日本政策投資銀行などへの出資金として配分されている。
財政投融資特別会計の財政融資資金勘定では、長期国債、短期国債をはじめとする有価証券の購入や、一般会計や特別会計、政府関係機関、地方公共団体への貸付がなされている。
[林 正寿]
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