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軟腐病

栄養・生化学辞典の解説

軟腐病

 野菜などにみられる組織が軟化して腐る病気細菌によって起こされる.

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百科事典マイペディアの解説

軟腐病【なんぷびょう】

植物病の一種。おもに細菌の寄生により茎,葉,花,果実などが腐敗・軟化して悪臭を発する。トマト,ダイコン,ハクサイ,キクなど多くの植物に発生。また,サツマイモの軟腐病は接合菌類の寄生により貯蔵中に発生する。
→関連項目植物細菌病貯蔵病害

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

軟腐病
なんぷびょう

おもに野菜類に発生する病気で、白腐(しろぐされ)病、腐敗病などともよばれる。ハクサイなどの葉菜類で被害が大きい。ハクサイでは葉、茎、根に発生する。初め水浸状の病斑(びょうはん)ができ、しだいに拡大して淡褐色を呈する。病患部はのちに軟らかくなり、ついには株全体がどろどろになって腐り、悪臭を放つ。病原菌はエルウィニア・カロトボラ・カロトボラErwinia carotovora subsp. carotovoraといわれる細菌で、長さ1.2~3マイクロメートル、幅0.5~1.0マイクロメートルの短桿(たんかん)状で、周りに多数の鞭毛(べんもう)がある。この細菌は土の中に生存していて、作物の傷口から侵入して発病する。ハクサイ、コマツナ、ネギ、セロリ、レタスなどの葉菜類、ダイコン、ニンジン、カブなどの根菜類のほか、トマト、トウガラシ、ジャガイモ、タバコなど多くの作物を侵して軟化腐敗させる。ハクサイではもっとも重要な病害の一つで、早播(ま)きすると発病が多く、また生育前期に雨が多く、晩秋から冬にかけて温暖の年に発生が多い。低湿地ではとくに発生が多く、ときに全滅に近い発病をみることがある。病原菌は傷口から侵入するので、栽培管理の際にできるだけ傷をつくらないよう注意するとともに、キスジノミムシ、ヨトウムシ、モンシロチョウなどの食痕(しょくこん)からも侵入発病するから、これらの害虫を駆除する。また、抗生物質、有機銅水和剤などを予防的に散布して防ぐ。[梶原敏宏]

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世界大百科事典内の軟腐病の言及

【細菌】より

…細菌病の病徴は植物と細菌の種類によってさまざまである。柔組織が侵されると,葉に斑点のできるキュウリ斑点細菌病,実があばたになるかんきつ潰瘍病,若い枝の枯れるリンゴ火傷病,葉が溶けたように腐敗する野菜類の軟腐病などが起きる。道管内で細菌が増殖すると道管が詰まり水分の通道が不良となって,トマト青枯病,イネ白葉枯病などのように地上部のしおれ,枯死が起きる。…

※「軟腐病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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