デジタル大辞泉 「載」の意味・読み・例文・類語 さい【載】[漢字項目] [常用漢字] [音]サイ(呉)(漢) [訓]のせる のる1 車・船などに物をのせる。のせて運ぶ。「積載・搭載・舶載」2 書物などに記す。「載録/記載・掲載・所載・転載・連載」3 年を数える語。「千載せんざい一遇」[名のり]こと・とし・のり 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通 「載」の読み・字形・画数・意味 載常用漢字 13画 [字音] サイ[字訓] はじめ・おこなう・のせる[説文解字] [金文] [字形] 形声声符は(さい)。は戈(か)に呪飾をつけて祓(はら)う形。作られた器を清め祓う意があり、載はおそらく兵車などを祓う儀礼で、軍行を発するときに行ったものであろう。それで、はじめる意がある。才・哉・載にみな、ことをはじめる意がある。載の古い形は(さい)。卜辞に「王事を(おこな)はんか」とあるのは「王事を載はんか」の意で、の十の形は、もとの形にしるした。盟誓の書を載書といい、(さい)はその載書を入れる器。これを携行するものを(史)といい、(吏)といい、(使)といい、事という。みなの形を含む。ゆえに載行の意がある。〔説文〕十四上に「乘るなり」とするが、もとは登載する意である。[訓義]1. はじめ、はじめる、ことをはじめる。2. おこなう、しるす、盟誓の辞をしるす、なす。3. のせる、うける、いただく、かさねる、おく。4. とし、年歳。5. 助詞、発語に用いる、ここに、すなわち。6. 戴と通じ、いただく。7. 再と通じ、ふたたび。[古辞書の訓]〔名義抄〕載 ノス・ノル・ノリ・オコナフ・コト・スナハチ・タツ・ヤスシ・アヤマル・フタタビ・シゲシ・トシ・ハジム・ハジメテ・モノシル・アラキハリ・コトワル/車載 アブラヅノ[語系]載・哉tzは同声。才・裁・纔dzと声近く、みな「はじめ」の意があり、それより「わずかによく」の意をもつ語である。[熟語]載育▶・載運▶・載貨▶・載記▶・載洽▶・載祀▶・載詞▶・載贄▶・載辞▶・載酒▶・載舟▶・載述▶・載書▶・載叙▶・載任▶・載世▶・載成▶・載籍▶・載積▶・載送▶・載地▶・載塗▶・載道▶・載徳▶・載拝▶・載魄▶・載筆▶・載覆▶・載福▶・載物▶・載璧▶・載弁▶・載楽▶・載履▶・載旅▶・載列▶・載路▶・載▶・載録▶[下接語]億載・刊載・鑑載・記載・休載・掲載・兼載・功載・厚載・今載・坤載・収載・舟載・重載・所載・初載・積載・千載・船載・装載・束載・続載・多載・託載・摘載・転載・倒載・搭載・登載・同載・任載・年載・載・舶載・半載・負載・覆載・末載・万載・満載・盟載・訳載・両載・歴載・連載・録載 16画(異体字)載13画 [字音] サイ[字訓] おこなう[説文解字] [甲骨文] [金文] [字形] 形声声符は才(さい)。才は在・・哉・載系統の字の初文。〔説文〕三下に「を設くるなり」とあり、〔詩、大雅、旱麓〕に「酒に載(まう)く」とある載は、がその本字。〔石鼓文、呉人石〕に「(すなは)ち西しち北す」とあるは、〔詩〕ではその語法に載の字を用いる。金文の〔卯(ぼうき)〕に「乃(なんぢ)の先考に(あ)り」と在の意に用いる。また〔也(やき)〕に「用て己にせよ」とあって、これが字の本義であろう。食を執る形に才声を加えた字である。卜辞の五祀周祭とよばれる祖祭の一にこの祭名があり、供薦することよりその名をえたものであろう。[訓義]1. そなえる、神饌を供える。2. 設ける、膳立てをする。3. 才・在と通じ、あり。4. 載と通じ、すなわち、はじめて、おこなう。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報