追込む(読み)オイコム

デジタル大辞泉 「追込む」の意味・読み・例文・類語

おい‐こ・む〔おひ‐〕【追(い)込む】

[動マ五(四)]
広い所にいるものを、追い立ててある場所に入れる。「牛を柵の中に―・む」
相手を苦しい立場に立たせる。追い詰める。「窮地に―・む」「辞任に―・む」
最後の段階で、全力を出してがんばる。「期日までに―・んで完成させる」
競走で、後方にいたものが、決勝点近くになって、先行するものに迫る。「ゴール直前で一気に―・む」
印刷の組み版で、前の行や前ページに続けて活字を組む。「一行―・む」
機器を調整して、できる限り精度性能を高めること。
[類語]追う追いかける追い詰める追いつく追い越す追い抜く追い上げる追跡追尾深追い急追猛追尾行付け回す追い回す跡を追う跡をつける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「追込む」の意味・読み・例文・類語

おい‐こ・むおひ‥【追込】

  1. 〘 他動詞 マ行五(四) 〙
  2. 人や生き物を、きまった場所に追い立てて入れる。追い入れる。おいこめる。
    1. [初出の実例]「露深き草野に牛を追ひこみて暮るればそこと尋ねわびぬる」(出典:桜井基佐集(1509頃)夏)
  3. 罪科のある者を家などに閉じこめて、その出入りを禁ずる。籠居(ろうきょ)させる。おしこめる。おいこめる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. 病気や病毒を体外に出さないで内部にこもらせる。
  5. 相手がどうしても苦しい立場に立たなければならないようにさせる。おいこめる。
    1. [初出の実例]「私はその八重を〈略〉貧乏な毎日に追い込んだのだ」(出典:足摺岬(1949)〈田宮虎彦〉)
  6. 競争の最終段階で、先行する競争相手を激しく追いかける。
    1. [初出の実例]「今までの日本は〈略〉、キレイに相手を離して勝つか、追いこまれるか、一方的で、自分が追いこんだことがない」(出典:安吾巷談(1950)〈坂口安吾〉世界新記録病)
  7. 編集・印刷関係で、行やページを改めず、前に続けて活字を組む。「改行せずに追い込む」
  8. 取引相場で、盛んに売りに出て値を下げることをいう。〔取引所用語字彙(1917)〕

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