容量分析における滴定操作の一つ。残余滴定あるいは余剰滴定ともいう。対象となる試料に対して過剰になるように標準溶液(標準液)の既知量を加え、反応を完結させたのち、その過剰量を第二の標準溶液で滴定して、初めの反応に要した標準溶液の量を求め、試料の定量を行う方法。一種の間接滴定法である。試料と標準溶液との間の反応速度が遅い場合とか、化学平衡が速やかに達成されない場合とか、適当な指示薬が選べない場合に有効な滴定法で、実際の分析操作でもしばしば用いられる。
中性ないしは微酸性の塩化物、臭化物、ヨウ化物の滴定はモール法(指示薬にクロム酸塩を用いて、中性または微酸性溶液中の塩化物イオンあるいは臭化物イオンを銀イオンで滴定する方法)や吸着指示薬法(当量点を過ぎて沈殿への吸着がおこる際に呈色反応を示す物質を用いた方法)が利用できるが、酸性溶液中のこれらの化合物の銀滴定は行えない。このような場合は硝酸銀標準溶液を過剰に加えて銀塩を沈殿させ、過剰の硝酸銀を鉄ミョウバン(硫酸鉄(Ⅲ)アンモニウムNH4Fe(SO4)2・12H2O)を指示薬としてチオシアン酸アンモニウム標準溶液で滴定する方法がある。これをフォルハルト法といい、酸性溶液中でのハロゲンの滴定に応用される。ただし、塩化物の滴定では、いったん生成した塩化銀を濾過(ろか)し、濾液に鉄ミョウバン指示薬を加えてチオシアン酸アンモニウム標準溶液で滴定するほうが終点指示が鋭敏になるようである。
[成澤芳男]
『コルトフ編著、藤原鎮男監訳「容量分析及び電気分析」(『分析化学5』所収・1975・広川書店)』
容量分析法の一種で,試料溶液に過剰の標準溶液を加えて反応させたのち,残留している過剰量を別の標準溶液で滴定して目的物質の濃度を間接的に求める方法.一般に反応が遅くて終点の判定の難しい場合とか,目的物質が不安定で,過剰の標準溶液ですみやかに反応させる必要がある場合などに使用される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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