過疎・過密(読み)かそ・かみつ

百科事典マイペディアの解説

過疎・過密【かそ・かみつ】

都市と農山漁村との人口の圧倒的偏在によって生ずる現象。日本では,1960年代以降の高度成長にともなって人口の激しい都市集中が続いたが,一方,労働力人口を都市に吸収された農山漁村では地方によって異常な人口減少が起こり,そのため社会生活にも深刻な影響を受ける地域が各地に発生した。これらを過疎地帯と呼び,多くは防災,教育,保健など地域社会の基礎条件の維持も困難となり,年齢構成は老齢化し,地域の生産機能も低下,広く過疎問題として取り上げられるようになった。当初は中国,四国などの特に山村において著しかったが,その後全国の農漁村にも波及した。 他方大都市圏の過密化は公共施設の不足・不備,住宅難,都市公害などにより,劣悪な環境における居住を強いられる人々を生み出し,無秩序な都市の膨張によるスプロール現象などの問題を引きおこした。経済の安定成長期への移行とともに地域人口変動は転換期を迎えたが,離村による国土の荒廃や,新たな段階を迎えた都市問題など,依然として解決すべき問題がある。
→関連項目山村所得倍増政策日本農村Uターン現象

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