道志川(読み)ドウシガワ

デジタル大辞泉 「道志川」の意味・読み・例文・類語

どうし‐がわ〔ダウシがは〕【道志川】

山梨県南東部から神奈川県北西部を流れる川。相模川の一支流。山梨県南都留郡道志村南西部の山伏峠標高1140メートル)に源を発し、北東に流れて神奈川県相模原市の津久井湖付近で相模川に合流する。長さ45キロ。

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日本歴史地名大系 「道志川」の解説

道志川
どうしがわ

道志村の山伏やまぶし(標高一一六〇メートル)の東麓を水源として、東北東―西南西方向に延びる道志川断層線に沿って東北東に流れ、途中、川・室久保むろくぼ川・かんノ川を合せ、相模湖の五キロ下流で相模川と合流する。流路延長は四四・二キロ(うち県内延長は二〇キロ)流域面積は一三一平方キロ。一級河川。下流域の神奈川県津久井つくい町と藤野ふじの町の間には道志ダム、津久井青山の鮑子あおやまのあびこには横浜市水道の取水口が設けられ、発電や水道水として利用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「道志川」の意味・わかりやすい解説

道志川
どうしがわ

山梨県南東部の山伏峠(やまぶしとうげ)に源を発し、神奈川県北部の相模原(さがみはら)市緑(みどり)区で相模川に合流する相模川の一支流。延長約45キロメートル。丹沢(たんざわ)山地北部の西南西から東北東方向をとる断層谷沿いに流れ、嵌入(かんにゅう)蛇行する部分が長い。この谷筋は古くから津久井(相模)と郡内(ぐんない)(甲斐(かい))とを結ぶ間道とされ、江戸時代には青野原に口留(くちどめ)番所が設けられていた。下流に横浜水道の取入れ口がある。中流人造湖の奥相模湖(1955年完成)は相模湖の姉妹湖で、ここの水を地下水路で秋山川、相模湖に落として水勢を調節している。

[浅香幸雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「道志川」の意味・わかりやすい解説

道志川
どうしがわ

山梨県と神奈川県を流れる川。相模川の支流。全長 45km。山梨県南東部の山伏峠付近に発し,丹沢山地の北部を北東流して神奈川県に入り,相模川に設けられた人造の津久井湖に流入する。上流域は標高 1200mをこえる山嶺に囲まれ,長く孤立した環境にあった。ヤマメ釣場として知られる中流には人造の奥相模湖があり,湖畔キャンプ,ハイキング地となっている。

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世界大百科事典(旧版)内の道志川の言及

【相模川】より

…上流は桂川といい,その水源は山中湖と,その北岸の山梨県忍野(おしの)村の山中にある。桂川が神奈川県に入って相模川となり,山梨県の道志(どうし)山地から流出する道志川を津久井(つくい)湖で,丹沢山地から流出する中津川を厚木市街地で合わせ,平塚市の東辺で湘南砂丘を切って相模湾に入る。相模国の南北を通じる水路として,古くから舟運に利用され,上流部に川尻(城山町),中流部に厚木,河口部に須賀(平塚市)などの河港があった。…

【道志[村]】より

…人口2153(1995)。丹沢山地と道志山地の間の道志川流域を占め,南東は神奈川県に接する。かつては養蚕,コンニャク栽培,炭焼きが盛んであったが,近年はクレソン栽培が盛んになった。…

※「道志川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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