遠地津波(読み)エンチツナミ(その他表記)distant tsunami

共同通信ニュース用語解説 「遠地津波」の解説

遠地津波

海外で起きた地震などに伴う津波。震源が遠く、揺れを感じない地域にも到達する。1960年にチリ沖でマグニチュード(M)9・5の超巨大地震が起きた際には、北海道の太平洋沿岸を4メートル超の津波が襲った。観測体制が整っていない時代の津波は、歴史記録地中に眠る堆積物などから、どの地域にどれくらいの大きさの津波が到達したのかを通して実像を推測する。誤った記録は、津波やその原因となる地震の規模などを誤解させかねない問題がある。

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海の事典 「遠地津波」の解説

遠地津波

その地点で地震波動を感じないような遠方の地震による津波。1960年5月24日に日本を襲ったチリ津波がその典型的な例である。これはチリ沖の地震に よって起こされたもので、わが国の三陸沿岸に大きな被害を与えた。陸棚上で発生した津波の外洋へのエネルギーは、主として海岸線に垂直に放射される。チリ の海岸線に垂直な線がわが国の海岸に直交していることが、チリ沖で発生した津波がわが国にも被害を与える一因である。 (永田

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

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