遣っ付ける(読み)ヤッツケル

デジタル大辞泉 「遣っ付ける」の意味・読み・例文・類語

やっ‐つ・ける【遣っ付ける】

[動カ下一]《「やりつける」の音変化》
する」「やる」の意を強めていう語。また、いいかげんにやってしまう。「仕事を一気に―・ける」
ひどい目にあわせる。打ち負かす。「手ひどく―・けられる」
食べる」「飲む」の意を強めていう語。「冷や奴で一杯―・ける」
[類語]済ます終える上げる仕上げるこなす処理する料理する解決する始末するかたを付けるけりを付ける畳む痛めつける負かす倒す片付ける討つ打ち倒す打ち破る薙ぎ倒す打ち負かす打ち取る打ち果たす撃破打倒

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「遣っ付ける」の意味・読み・例文・類語

やっ‐つ・ける【遣付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙 ( 「やりつける(遣付)」の変化した語 )
  2. 「する」の意を強めたり、ののしったりしていう語。思い切ってやる。荒っぽくやる。決行する。また、しおおせる。
    1. [初出の実例]「一向に此法印は始終夢中でやっ付たと」(出典:浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)四)
    2. 「そこへ胡座を掻いて里芋の選分を遣っ附けた」(出典:里芋の芽と不動の目(1910)〈森鴎外〉)
  3. 「飲む」「食う」の意を強めたり、ののしったりしていう語。
    1. [初出の実例]「爰で一盃やっつけふ」(出典:洒落本・当世穴知鳥(1777)廓中の諸訳)
  4. 相手をひどい目にあわせる。また、負かしたり、殺したりする。
    1. [初出の実例]「ちっとづつやっつけておくと、ばかにしゑゑねへのふ」(出典:洒落本・太平楽記文(1784))

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