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為る スル

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デジタル大辞泉の解説

する【為る】

[動サ変][文]す[サ変]

㋐ある状態・現象の起きたことやその存在がおのずと感じられる。「稲光がする」「地鳴りがする」「物音がする」「においがする」「寒けがする」「動悸(どうき)がする
㋑ある状態になる。ある状態である。「がっしりた骨組み」「男好きのする顔」
㋒(金額を表す語に付いて)それだけの価値である。「五億円もする絵」「その洋服いくらた」
㋓(時を表す語に付いて)時間が経過する。「一年もすれば忘れるだろう」

㋐ある事・動作・行為などを行う。意図的にその物事・行為を行う場合から、ある状態や結果になるような動作・行為を行う場合、結果としてある事を行ってしまったり望まないのにそうなったりする場合など、いろいろに用いられる。「運転をする」「仕事をする」「いたずらをする」「道路を広くする」「負担を軽くする」「女らしくする」「大損をする」「やけどをする」「下痢をする
㋑ある役割を努める。ある地位にあって働く。また、そのことを仕事として生活をささえる。「司会をする」「仲人をする」「料理長をている」「商売をする
㋒(多く「…を…にする」「…を…とする」の形で)人や物事を今とはちがった状態のものにならせる。ある地位に就かせたり、ある用に当てたりする。「息子を先生にする」「彼を会長にする」「肘(ひじ)を曲げて枕とする」「失敗を教訓とて生かす」
㋓ある状態・性質であることを示す。「鋭い目付きをた男」「むじゃきな顔をた子供たち」
㋔身に付ける。「ネクタイをする」「マスクをする
㋕…であると判断をくだす。みなす。また、決定する。選んでそれに決める。「まあ、これでよしとよう」「友をよき競争相手とする」「出場を取りやめにする」「私は、コーヒーにする
(補助動詞)
㋐(動詞の連用形、または、サ変複合動詞の語幹に助詞「は」「も」「こそ」「さえ」などを添えた形に付いて)その動詞の意味を強調する。「雪は降りはたが積もらなかった」「泣きもない」「感謝こそすれ、恨むわけがない」「顔を出しさえすればよい」
㋑(「…うとする」「…ようとする」の形で)もう少しである作用・状態が起こりそうになる。また、今にもある行為をしそうになる。「日が沈もうとている」「飛びかかろうとする」「時が過ぎようとする
㋒(「…とする」「…とすれば」「…としては」「…にしては」などの形で)…と仮定する、…の立場・レベル・段階で考える、などの意を表す。「今、台風が上陸したとする」「習作とすれば上々の出来だ」「親とては心配するのは当然だ」「冬にては暖かい日が続く」
㋓(「…にしても」「…としても」の形で)そのような場合でも、の意を表す。「どんなに急いだにても間に合わなかっただろう」
㋔(接頭語「お」「ご」の付いた動詞の連用形、または、サ変複合動詞の語幹に付いて)謙譲の意を表す。「お届けする」「お伴ます」「ご案内ます」
[補説](1) 語種(和語・漢語・外来語)を問わず、名詞・副詞や形容詞・動詞の連用形などに付いて多くの複合動詞がつくられる。その際、語幹が1字の漢字のものなどは「案ずる」「論ずる」「応ずる」「重んずる」のように「~ずる」となるものが多い。これらは、また「案じる」「論じる」「応じる」「重んじる」と上一段としても用いられ、さらに「愛する」「解する」「略する」などは五段にも活用する。(2) 口語の未然形には「せ」(打消しの助動詞「ず」「ぬ」が付くときの形)と「し」(打消しの助動詞「ない」が付くときの形)がある。使役や受身の助動詞が付くとき(サ変複合動詞のうち語尾が濁るもの以外)、「せさせる」「せられる」となるはずであるが、多く「させる」「される」のようになる。この「さ」は未然形として扱うことになる。(3) 命令形は、古くから現在まで「せよ」が一貫して用いられるが、中世後期から「せい」が(今日でも関西方言で用いられる)、近世以降は「しろ」が用いられるようになる。(4) 助動詞「き」へ接続する場合は、終止形「き」には連用形の「し」から(「し=き」)と原則どおりであるが、連体形「し」・已然形「しか」には未然形「せ」から(「せ=し」「せ=しか」)続くという変則の承接をする。
[下接句]足を棒にする意とする家を外にする内を外にする海を山にする公にする己を虚(むな)しゅうする玩具(おもちゃ)にする肩で息をする気にする軌を一(いつ)にする揆(き)を一(いつ)にする客をする苦にする臭い物に蓋(ふた)をする口にする首を長くする言(げん)を左右にする虚仮(こけ)にする心を一(いつ)にする心を鬼にする異(こと)にする小馬鹿(こばか)にする杯(さかずき)をする辞(じ)を低くする袖(そで)にする為(ため)にする手にする徳とする亡き者にする馬鹿(ばか)にする鼻を高くする懐にする本気にする枕(まくら)を高くする身を粉(こ)にする水にする耳にする無にする無下(むげ)にする目にする目を皿にする目を三角にする目を丸くする物ともせず物にする横の物を縦にもしない余所(よそ)にする諒(りょう)とする労を多とする悪くすると

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
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大辞林 第三版の解説

する【為る】

( 動サ変 ) [文] サ変 す
(「…(を)する」の形で)
(動作性の名詞を受けて)ある動作・行為を行う。多くの場合、その名詞を語幹とするサ変動詞も存在する。 「勉強をする」 「サインをする」 「不審な動きをする」 「電話をする」 「こら、何をするんだ」 「自分だけ楽をする
ある一時期、ある職務・ポストにつく。 「昔、高校の教師をていたとき」
(「(…に)…をする」の形で)装身具などを身につける。 「鉢巻をする」 「いつもネクタイをている」
人や物がある形・色・性質である。また、人がある服装・顔の形・表情である。 「こわい顔をてにらむ」 「青い目をた女の子」 「立派な体格をている」 「いい腕をている職人」
動詞の連用形に付いて、いったん名詞化されたものを再び動詞化する。多くは古語で打ち消し表現に用いられた。 「恋する」 「尽きぬ思い」 「絶えず」
(「…を…にする」「…を…とする」の形で)
ある人をある身分にする。あるポストにつける。あるものに育て上げる。 「息子を医者にする」 「犬を友とて暮らす」 「孫を相手にて遊ぶ」
ある物をある用途に使う。 「腕を枕にて寝る」 「釣った鮎あゆをさかなにて酒を飲む」
ある物を…に変化させる。 「小切手を現金にする」 「大豆を臼でひいて粉にする
…を…と見なす、考える。…扱いする。 「あの話はなかったことにて下さい」 「ひとをばかにするにもほどがある」
自分で…を…と思う、感じる。 「遠足を楽しみにている」 「僕は君を頼りにているんだよ」
(形容詞・形容動詞の連用形に付いて)その状態にならせる。その状態を出現させる。 「髪を長くする」 「これまでの経緯を明らかにする」 「静かになさい」
決める。
(「…ことにする」「…こととする」の形で動詞・助動詞を受けて)…することを決意する。…することに決める。 「私も一緒に行くことにた」 「本契約の定めに従うこととする
(「…にする」の形で名詞・代名詞を受けて)選び出して…と決める。 「朝食はパンにするか御飯にするか決めて下さい」 「どちらにますか」
(動詞の終止形を「と」で受けて、また、名詞を「と」「に」で受けて、「…とする」「…にする」の形で)それまでの動作を打ち切って新たな動作にとりかかる。 「そろそろ寝るとするか」 「お昼だからご飯にましょう」
(「…とする」の形で状態性の名詞を受けて)…であると判定する。決定する。 「一審の判決では有罪とれた」 「この法案を是する者の割合は…」
(「…とする」の形で、文語形容詞の終止形を受けて)自分で…であると思う。 「原案を良しとする者が多数を占めた」 「職にとどまることを潔しとず」 「解散のおそれなしとない」
(「…とすれば」「…にしては」の形で)…であると仮定する。…と一応決める。 「いま生きているとすれば三〇歳になる」 「小学生にては背が高い」
(多く「…ものとする」の形で動詞・助動詞を受けて)法律・規則の文章で、…と決める。定める。 「月謝は月末までに納めるものとする」 「委員の任期は二年とする
(「…とすれば」「…にしては」「…としては」「…としても」「…としての」などの形で)その人の立場から考えると。 「彼女とすればそう考えるのも無理はない」 「私とても言い分はある」 「彼の小説にては短い方だ」 「重役とての仕事」
(「…としたことが」の形で)あの有能な…が不覚にも。 「おれとたことが、こんな失敗をしでかすとは」
(「…うとする」「…ようとする」の形で動詞・助動詞の未然形を受けて)
ある動作にとりかかる。 「出かけようとたら雨が降ってきた」
ある事柄が行われる所である。ある出来事が始まりかかっている。 「夕陽がまさに沈もうとていた」 「船はまさに岸壁を離れようとていた」
(「…がする」の形で名詞を受けて)ある現象・感じが知覚されるとき、受け手の立場からではなく、そのもととなった現象を中心に表現する言い方。 「玄関で人の声がする」 「良い香りのする花」 「変な味がする」 「頭痛がする」 「ほめられれば悪い気はない」
(事物の状態などを表す副詞を受けてそれを述語化する)そのような状態である。 「あっさり(と)た味」 「疲れてぐったり(と)する」 「ゆっくりていって下さい」 「いつも堂々とている」 「それを見てぞっとた」
数量を表す語に付く。
(時間を表す語に付いて)ある時刻を起点にして、その時間が経過する。たつ。 「雨は一時間(も)すればやむだろう」 「買って一年(も)ないのにもう壊れた」
(価格を表す語に付いて)買い手の立場から、その値段である。あまり安くない場合にいうことが多い。 「四〇万円もする高級カメラ」 「これいくらたの」
(人数を表す語に「…して」の形で付いて)その人数で一緒にある動作をすることを表す。 「二人て出かける」 「家族みんなて働く」
「…(と)して」「…(と)すると」「…(と)すれば」「…(と)したら」などの形で、副詞を述語化して用いる。 「依然とて」 「もしかすると」 「もしかたら」 「ひょっとて」 「ひょっとすると」 「ひょっとたら」 「ややもすると」 「ともすると」 「ともすれば」 「頑とて口を割らない」 「鹿児島でも時とて雪が降る」
(補助動詞)
(動詞の連用形に助詞「は」「も」「でも」「さえ」「こそ」などを伴ったものに付いて)その動詞の意味、またはその動詞の打ち消しの意味を強める。 「出かけはたが」 「見もない」 「知りもないことを言うな」 「笑いでもたら」 「乗りさえすれば」
(動詞の連用形を重ねたもの、あるいは動詞に並列を表す「なり」「たり」「も」「か」「し」「つ」などを添えたものに付いて)叙述を助ける働きをする。 「鉛筆の芯しんを削り削りて細字を書く」 「見聞きたこと」 「ここで寝起きている」 「打つなりたたくなりてくれ」 「書いたり消したりする」 「日によって静かだったりうるさかったりする」 「逃げも隠れもない」 「材質が粗悪だか薄いかて穴があく」 「腹はへるし風は冷たいしするから…」 「抜きつ抜かれつする
(上に「お」を添えた動詞の連用形、あるいは、上に「御」を添えた動作を表す漢語に付いて)謙譲の意を表す。 「先生をお呼びする」 「お荷物をお持ちましょう」 「のちほど係の者が御案内ます」 「お客様を御招待する」 〔 (1) 「する」の活用は、口語では「し・せ・さ、し、する、する、すれ、しろ」、文語では「せ、し、す、する、すれ、せよ」。 (2) 各活用形のうち、口語の未然形は、「し」には助動詞「ない」「よう」が、「せ」には助動詞「ず」「ぬ」(打ち消し)が、「さ」には「れる」「せる」がそれぞれ接続する。→させるされる。 (3) 命令形は、古くから「せよ」が用いられ、現代でも文章語的な言い方としては用いられることがある。一方、中世後期から「せい」が用いられるようになり、近世江戸語以降は「しろ」が用いられるようになった。 (4) 文語の場合、過去の助動詞「き」の接続は変則的で、終止形「き」には連用形「し」から、連体形「し」および已然形「しか」には未然形「せ」から続く。すなわち、「しき」「せし」「せしか」となる。 (5) 「する」は、他の語と合して、いろいろの複合動詞をつくる。(ア)うわさする・びっくりする・おともする。(イ)勉強する・運動する・練習する・研究する。(ウ)リードする・スケッチする・ノックする。(エ)重んずる・軽んずる・先んずる。(オ)察する・達する・決する。(カ)感ずる・信ずる・論ずる・生ずる・通ずる。(キ)愛する・熟する・服する・訳する・略する。これらのうち、(エ)(カ)の諸動詞は、すべて「ずる」となるから、ザ行変格活用ということになる。文語の場合もほぼ同様である。 (6) 現代語では、 (5) にあげたようなサ変の複合動詞のうちには、サ行(ザ行)変格以外の他の活用として用いられるものもある。すなわち、 (5) (エ)(オ)(カ)の諸動詞は上一段活用としても用いられる。例えば、「重んじる・先んじる、察しる・達しる、感じる・信じる・論じる・生じる・通じる」など。また、(キ)の諸動詞は五段活用としても用いられる。例えば、「愛す・熟す・服す・訳す・略す」など〕

出典|三省堂
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