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醇風美俗 じゅんぷうびぞく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

醇風美俗
じゅんぷうびぞく

人情に厚く美しい生活態度,風俗習慣をいう。特に家制度を前提とする日本の社会生活において,人々の守るべき規範,慣習の理念型として長く持続されてきたもので,明治以後の近代国家の指導者は,この観念を国民教育の指導理念の一つとして政治支配体系にまで導入していた。教育勅語は醇風美俗の徳目化の典型例である。もともと醇風美俗は,家の観念に集中し,家秩序維持を主眼としていたもので,具体的には,家族生活の精神的一体感や経済的一体感を維持するため,家族内における身分関係の厳守,家長の支配,祖先の観念などを内容としていた。こうした生活態度,行動様式は,家と家の間,近隣社会,ひいては国家に対する国民的一体感を養成するものとなった。第2次世界大戦後,天皇の人格化,家族制度の廃止により,この観念は相入れないものとして否定されたが,なお日本人の生活態度,行動体系のなかに残っているといえよう。また,現行民法に定める親族間の相互扶助義務,祖先祭祀の用具の承継を一般財産の相続から区別した例などは,醇風美俗論の残影であるともいえる。

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デジタル大辞泉の解説

じゅんぷう‐びぞく【×醇風美俗】

すなおで人情の厚い、美しい風俗・風習。「醇風美俗の土地柄」

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大辞林 第三版の解説

じゅんぷうびぞく【醇風美俗】

人々の人情があつい、好ましい風俗・習慣。

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