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鉱山保安法 こうざんほあんほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉱山保安法
こうざんほあんほう

昭和 24年法律 70号。鉱山労働者に対する危険を防止するとともに鉱害を防止し,鉱物資源の合理的開発をはかることを目的として制定された法律。その適用を受ける者は鉱業権者と鉱山労働者である。同法は,落盤,崩壊の防止などの鉱山保安上重要な事項につき必要な措置を講じること (4条) ,鉱山労働者に対する防災のための保安に関する教育の施行 (6条) ,鉱山の施設計画につき鉱山保安監督局長 (または部長) から認可を受けること (8条1項) ,鉱山施設の性能検査を受けること (9条) などを鉱業権者に対して義務づけている。また,鉱山労働者も保安のために必要な事項を守らなければならないとされている (5条) 。

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デジタル大辞泉の解説

こうざんほあん‐ほう〔クワウザンホアンハフ〕【鉱山保安法】

鉱山労働者に対する危害を防止するとともに、鉱害を防止し、鉱物資源の合理的開発を目的とする法律。昭和24年(1949)施行。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうざんほあんほう【鉱山保安法】

鉱山労働者に対する危害の防止と鉱害を防止し,鉱物資源の合理的な開発を図ることを目的として定められた法律(1949公布)。 鉱業は,その性質上,作業に従事する労働者に落盤,出水,ガス爆発等の危害を及ぼす可能性が大きく,また第三者に対しても,鉱害による損害を与える可能性をつねに持つ。一度このような事故が発生するならば,それが社会に与える影響が大きいため,このような事故を未然に防ぐことは,単に鉱山経営者にとってのみならず,社会的にも重要な意義を有する。

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大辞林 第三版の解説

こうざんほあんほう【鉱山保安法】

鉱山労働者を落盤・出水・ガス・炭塵爆発などの災害から保護し、鉱物資源の合理的開発を目的とする法律。1949年(昭和24)制定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉱山保安法
こうざんほあんほう

鉱山の保安に関する基本的事項を定めた法律。昭和24年法律第70号。鉱山労働者に対する危害を防止するとともに鉱害を防止し、鉱物資源の合理的開発を図ることを目的とする。日本の鉱業法制は、江戸時代から明治初期まで、鉱山労働者の反抗を禁圧する治安維持を目的とするものであったが、1890年(明治23)に「鉱業条例」が制定され、鉱業警察の名のもとに鉱山保安に関する規定が初めて設けられた。1905年(明治38)鉱業条例が廃止され、鉱業法が制定されたが、以後の鉱山保安に関する取締りは鉱業法およびこれに基づく鉱業警察規制によって行われた。第二次世界大戦中の鉱山乱掘の結果、鉱業施設の荒廃による保安状況の悪化に対処するため、鉱業法にかわるものとして鉱山保安法が制定された。
 この法律にいう「保安」とは、鉱山における人に対する危害の防止(衛生に関する通気および災害時における救護を含む)、鉱物資源の保護、鉱山の施設の保全、鉱害の防止である。鉱山保安法では、(1)鉱業権者と鉱山労働者に保安遵守義務を課し、(2)鉱業権者に保安管理制度として、保安統括者と保安技術職員の選任、保安委員会の設置、保安規程の制定を命じ、保安監督機構として、保安監督員、保安監督補佐員の選任を命じ、保安監督機関として、経済産業省に置かれた原子力安全・保安院(鉱山保安課)、地方の出先機関として鉱山保安監督部および鉱山保安監督事務所を設けることなど、鉱山保安の取締りに関する大綱を定めている。[宮田三郎]

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世界大百科事典内の鉱山保安法の言及

【鉱山】より

…この水に対する影響は,とくに日本のように水田稲作のさかんなところでは重大で,鉱廃水中の銅イオンによる水稲の生育不良が問題となった足尾鉱毒事件,同じく排出水中のカドミウムが原因とされた神通川流域のイタイイタイ病問題などが知られている(〈鉱害〉〈鉱毒〉の項参照)。 なお日本では,鉱山の諸活動は鉱業法,採石法,鉱山保安法等の法律の適用を受けている。鉱業法は金属鉱物(石灰石等数種の非金属鉱物を含む)を対象とする鉱山,石炭鉱山,石油鉱山等の,採石法は非金属鉱物および土石類を採取する鉱山の健全なる育成を図るための法律で,このなかでは鉱区の取得やその権利の行使,そのために必要な諸手続や鉱区図など添付すべき書類などに至るまで詳細な条項が定められている。…

【労働災害】より

…資本家団体のスローガンは〈安全はペイする〉というものだが,宣伝にもかかわらず,なかなか災害が減らないのは,単に無知な経営者が多いだけでなく,ペイしない災害が多いためでもある。日本の労働安全立法は労働基準法(1947公布)と鉱山保安法(1949公布)が中心であるが,前者の第5章〈安全及び衛生〉は,基本的には1972年に削除されて,別に労働安全衛生法が同年設けられた。イギリスの工場法のように,一般的規定を含む労働安全衛生規則のほか,個別の危険についての防止策を規定している三つの規則がある(規則ではこのほか衛生関係のものが多い)。…

※「鉱山保安法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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