防衛施設庁(読み)ボウエイシセツチョウ

デジタル大辞泉 「防衛施設庁」の意味・読み・例文・類語

ぼうえいしせつ‐ちょう〔バウヱイシセツチヤウ〕【防衛施設庁】

平成19年(2007)1月防衛省発足に伴い設置された外局自衛隊施設取得管理建設工事の実施条約に基づく外国軍隊駐留に伴う行政事務などを行う。同年9月、法律改正に伴い防衛省に統合

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精選版 日本国語大辞典 「防衛施設庁」の意味・読み・例文・類語

ぼうえいしせつ‐ちょう バウヱイチャウ【防衛施設庁】

〘名〙 自衛隊の施設の取得・管理、および条約に基づいて日本国にある外国軍隊に対する施設の提供物品調達などを行なう防衛庁の一機関。昭和三七年(一九六二)、調達庁と防衛庁建設本部を合併して設置。

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改訂新版 世界大百科事典 「防衛施設庁」の意味・わかりやすい解説

防衛施設庁 (ぼうえいしせつちょう)

防衛省の外局の一つで,(1)自衛隊の施設の取得およびこれに関する事務,(2)建設工事の実施ならびに自衛隊の施設に供される行政財産の管理,(3)条約に基づく外国軍隊の駐留および日米相互防衛援助協定に基づくアメリカ政府の日本における債務遂行に伴う事務で他の行政機関の所掌に属しないもの(施設および区域の提供,在日米軍等に勤務する日本人従業員の雇用,在日米軍の行為等により生ずる損害の賠償等)を行うことを任務としている。1962年11月,調達庁と防衛庁建設本部が統合されたもの。同庁には,長官,次長,技術審議官各1名のほか総務,施設,建設および労務の4部が置かれている。また,付属機関として防衛施設中央審議会が置かれているほか,所掌事務の一部を分掌する地方支分局として防衛施設局が置かれている。なお2007年防衛施設庁は防衛省に統合されて廃止,各地の防衛施設局はそれぞれ地方防衛局となった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「防衛施設庁」の意味・わかりやすい解説

防衛施設庁
ぼうえいしせつちょう

自衛隊および米軍関係の施設の取得および管理ならびに関連業務の統合を担当する組織。日米安全保障条約の発効等を背景として、自衛隊が米軍から返還された施設・区域を引き続き使用する場合や米軍と自衛隊が施設・区域を共同使用する場合が増加したことを受けて、1962年(昭和37)11月に、防衛庁(現防衛省)建設本部と調達庁が合併する形で発足した。2006年(平成18)1月に発覚した防衛施設庁幹部による談合事件の影響もあり、2007年9月1日防衛施設庁は廃止され、その所掌業務は防衛省に統合された。

[村井友秀]

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百科事典マイペディア 「防衛施設庁」の意味・わかりやすい解説

防衛施設庁【ぼうえいしせつちょう】

自衛隊の施設の取得とそれに関する事務,建設工事の実施,自衛隊の施設に供される行政財産の管理,および条約に基づく外国軍隊の駐留に伴う事務を行う防衛省の外局。1962年調達庁と建設本部を統合して設置。2006年入札談合事件が起きた。2007年防衛省の内部部局として統合・改組される。
→関連項目防衛庁

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「防衛施設庁」の意味・わかりやすい解説

防衛施設庁
ぼうえいしせつちょう

自衛隊の防衛施設の取得,建設,管理,および在日アメリカ軍の軍事施設の管理,労務者の労務管理などを担った機関。2007年廃止。1962年,調達庁と防衛庁建設本部を合併し,防衛庁の機関として発足した。2006年に幹部による談合事件(→談合罪)が発覚,逮捕者を出した。2007年1月,防衛庁の省昇格に伴って防衛施設庁は防衛省外局となったが,同 2007年9月に廃止され,管掌した業務は防衛省本省に統合された。

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世界大百科事典(旧版)内の防衛施設庁の言及

【自衛隊】より

…前者は,日本国憲法の下で自衛隊の海外での活発な使用を目指す,いわゆる〈憲法9条,5条論〉であり,後者は,平和的生存権の再生も視野にいれて,市民生活の総合的な安全保障の中に軍事的な安全保障も位置づけようとするものである。戦争の放棄【江橋 崇】
【組織】
 自衛隊には,防衛庁長官の下に,防衛政務次官1人,事務次官1人,参事官10人以内が置かれるほか,防衛庁本庁(自衛隊離職者就職審査会を除く)と防衛施設庁(総務部に置かれる調停官,労務部および付属機関を除く)が置かれている。防衛庁と自衛隊はほぼ同一の組織と考えられており,防衛庁が国家行政組織法上の行政管理という機能面からとらえられているのに反し,自衛隊はその任務である防衛行動という機能面からとらえられたものと解されている。…

※「防衛施設庁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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