陰唇(読み)いんしん

日本大百科全書(ニッポニカ)「陰唇」の解説

陰唇
いんしん

女性外陰部の縦裂溝(じゅうれつこう)である陰裂を囲む皮膚ひだ状隆起部をいう。裂の両側で幅広い皮膚ひだは大陰唇といい、男性の陰嚢(いんのう)に相当する部分である。大陰唇は陰裂の前後で合流して前・後陰唇交連となる。大陰唇の内側には薄いひだ状の小陰唇があり、前方が高く、後方は低い。大陰唇の皮膚表面は平滑であるが、思春期以後は陰毛を生ずる。皮下脂肪が、とくに前半部に発達し、後方は平滑筋に富む。小陰唇は陰核近くでは2葉に分かれ、陰核を包んで左右小陰唇が合流する。小陰唇の外側面はメラニン色素のため暗赤色を呈するが、内側面は粘膜状で赤色を呈する。小陰唇の形には個人差がある。

[嶋井和世]


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百科事典マイペディア「陰唇」の解説

陰唇【いんしん】

女性の外生殖器一部。左右1対の大陰唇・小陰唇からなる。前者は外側にあり,前後に走る皮膚の高まりで脂肪組織に富み,平滑筋があり,発生学的に男性の陰嚢に相当する。思春期以後に恥丘(ちきゅう)とともに陰毛を生ずる。後者は内側にあり,普通は大陰唇におおわれてほとんど露出しない。毛も脂肪組織もなく粘膜の性質をもつが,多数の脂腺がある。普通は左右の陰唇は接して陰裂という切れ込みを見るだけであるが,股(また)を開くと陰唇は離れて,左右の小陰唇の間に(ちつ)前庭が見える。大陰唇の下層には腟前庭を囲んで,前庭球という静脈叢(そう)と,大前庭腺(バルトリン腺)がある。
→関連項目外陰部

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世界大百科事典 第2版「陰唇」の解説

いんしん【陰唇 labium pudendi】

女性外陰部の一部で,大陰唇labium majus pudendiと小陰唇labium minus pudendiがある。大陰唇は男の陰囊にあたり,皮下脂肪に富んだ厚い皮膚のひだで左右1対あり,その間に陰裂をはさむ。上部では左右合して恥丘となる。思春期になると,恥丘と大陰唇の外側面には陰毛が発生する。表皮には脂腺,汗腺がよく発達し,真皮には平滑筋が豊富である。小陰唇は陰裂内にあって,男性の陰茎の皮膚に相当する左右1対の縦ひだで,大きさや形には個人差がある。

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