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雨月 ウゲツ

デジタル大辞泉の解説

う‐げつ【雨月】

名月が雨で見られないこと。雨名月雨の月 秋》「くらがりに炭火たばしる―かな/波郷
陰暦5月の異称。
[補説]曲名別項。→雨月

うげつ【雨月】[謡曲]

謡曲。四番目物金春禅竹(こんぱるぜんちく)作。西行が、雨と月とどちらがよいかで争う風雅な老夫婦の家に投宿した夜、和歌の徳により住吉明神があらわれる。

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大辞林 第三版の解説

うげつ【雨月】

陰暦8月十五夜の月が雨のために見えないこと。雨名月。 [季] 秋。 《 百花園-の門を閉しけり /山本京童 》
陰暦五月の異名。

うげつ【雨月】

能の一。四番目物。金春こんばる禅竹作。住吉詣での途上、賤しずの屋に宿を請う西行法師が和歌を詠じて歌の才を示し、のち、禰宜ねぎに乗り移った住吉明神が現れて西行の詠吟をたたえる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

雨月
うげつ

能の曲目。四番目物。五流現行曲。金春禅竹(こんぱるぜんちく)の作とも、不明ともされる。清高閑寂の情緒だけを舞台に抽出したような曲。軒打つ雨音の風情と軒洩(も)る月光の美を論争する老夫婦(前シテとツレ)に、旅の西行(さいぎょう)(ワキ)を配し、秋の風情を描く前段と、住吉(すみよし)明神の神霊の乗り移った社人(しゃにん)(後シテ)が、西行を和歌の友としてたたえ、強く澄んだ舞を舞う後段。間狂言(あいきょうげん)は末社の神で、老夫婦が西行の参詣(さんけい)をうれしく思った住吉明神であったことを語る。紀貫之(きのつらゆき)の和歌の徳を描く世阿弥(ぜあみ)の『蟻通(ありどおし)』は暗い雨の夜の物とがめする蟻通明神の能であり、『雨月』は名月の夜を扱って、ともに能独自の表現の世界をみせている。[増田正造]

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