(読み)ウマノハナムケ

デジタル大辞泉 「餞」の意味・読み・例文・類語

うま‐の‐はなむけ【×餞】

《昔、旅に出る人の道中の無事を祈って、乗る馬の鼻をその行く先へ向けてやったところから》旅立つ人の安全を祈り、前途を祝して、酒食をもてなしたり、品物を贈ったりすること。また、その品物。餞別せんべつはなむけ
藤原のときざね、舟路ふなぢなれど、―す」〈土佐

せん【×餞】

[名](スル)はなむけをすること。餞別。また、別れの宴。
「奝然上人の唐に赴くを―して」〈露伴・連環記〉

はな‐むけ【×餞/×贐】

《「馬の鼻向け」の略》旅立ちや門出を祝って、別れて行く人に金品詩歌などを贈ること。また、その贈り物。餞別せんべつ。「―の言葉
[類語]餞別

せん【餞】[漢字項目]

[音]セン(漢) [訓]はなむけ
旅立つ人に贈り物をすること。はなむけ。「餞別予餞会

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「餞」の意味・読み・例文・類語

せん【餞】

〘名〙 旅立つ人へのおくりもの。はなむけ。また、別れの宴。餞別。
※後撰(951‐953頃)離別・一三〇六・詞書「遠くまかりける人に餞し侍けるところにて」 〔詩経‐邶風・泉水

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