(読み)ハモ

デジタル大辞泉 「鱧」の意味・読み・例文・類語

はも【×鱧】

ウナギ目ハモ科の海水魚岩場や砂底にすみ、全長約2メートル。体はウナギ形でやや側扁し、ふんがとがり、鋭い歯をもつ。背面は紫褐色、腹面白色。本州中部以南に産し、夏に美味。 夏》
東北地方などで)アナゴ別名

はむ【×鱧】

ハモの古名。〈新撰字鏡

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精選版 日本国語大辞典 「鱧」の意味・読み・例文・類語

はも【鱧】

  1. 〘 名詞 〙 ウナギ目ハモ科の海産魚。全長約二メートルに達する。体形はウナギ状で細長く、うろこはない。背びれしりびれ基底は長く、尾びれに連なる。吻(ふん)はとがって口は大きく、鋭い歯をもつ。背方は紫褐色で腹方は白い。水深五〇メートル以浅の砂泥底や岩礁にすみ、貪食(どんしょく)で、魚・エビ・カニなどを食べる。福島県以南、インド・西太平洋域の沿岸分布。主として関西で、吸物・すし種・かば焼きなどにして食用とし、夏に美味。はむ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「鯽はなますにする魚ぞ。杜詩に鮮鯽銀総乱としたぞ。日本にははもと云ぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)一九)

はむ【鱧】

  1. 〘 名詞 〙 魚「はも(鱧)」の異名。《 季語・夏 》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

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普及版 字通 「鱧」の読み・字形・画数・意味


24画

[字音] レイ
[字訓] おおなまず・はも

[説文解字]

[字形] 形声
声符は豊(れい)。〔説文十一下に「(くわ)なり」とあり、字条には「魚の名」とする。〔爾雅、釈魚〕に「(とう)なり」とみえ、〔説文〕に「は魚名。一に曰くなり」、また「なり」とあって、鱧・の三者は同一の魚である。また麗声に従う字もあるという。鱧には斑点があるという説もあり、やつめうなぎであるという。わが国では古訓は鯛(たい)、のち「はも」とよむ。

[訓義]
1. おおなまず。
2. やつめうなぎ。
3. はも。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕鱧 太比(たひ)〔名義抄〕鱧 ハム・ナヨシ/鱧魚 ハム

[熟語]
鱧魚鱧腸

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「鱧」の解説

鱧[水産]
はも

四国地方、徳島県の地域ブランド
徳島市・小松島市・阿南市などで水揚げされている。徳島県は全国有数の漁獲量を誇る。関西では夏の味覚として珍重される。10月頃から再び旬を迎えるが、京都ではこの時期の鱧を松茸鱧・金鱧と呼び鍋料理などに用いる。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「鱧」の解説

鱧 (ハモ)

学名:Muraenesox cinereus
動物。ハモ科の海水魚

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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