翻訳|amaurosis
本来は眼底に異常な所見がないのに視力が著しく悪い状態を指し,中枢性の疾患が原因と考えられるものをいうが,習慣的には眼底疾患によるものをも含む。瞳孔が白く濁る白内障に対して,瞳孔が黒くて正常のようにみえることから発生した語。黒底翳(そこひ)ともいう。現在では病名としては単独で用いられることはなく,現存する病名は,黒内障性猫眼amaurotic cat's eyeと家族性黒内障性白痴amaurotic familial idiocyのみである。前者は網膜芽細胞腫retinoblastomaのある時期に瞳孔の中が光ることを指し,後者は代謝異常疾患の一つであるリピドーシスlipidosisの眼症状を主として指す病名である。
執筆者:小林 義治
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眼底を含め眼内に異常がないのに視力が低下して見えなくなる状態の総称。かつては瞳孔(どうこう)(ひとみ)の中が白く濁ってくる白内障(白そこひ)や発作のときに瞳孔を通して眼内を見ると青く見える緑内障(青そこひ)に対し、瞳孔の中に濁りがなく、光が反射してこないために黒く見え、しかも視力が低下してくる状態を黒内障(黒そこひ)とよんでいた。つまり、古くは網膜や視神経の病気で所見のはっきりしないものを黒ぞこひとよんでいたが、現在では所見がはっきりわかり、それぞれ病名がつけられている。現在でも黒内障という病名が使われているものには、ヒステリー性黒内障をはじめ、一過性脳虚血発作のときに一時的に見えなくなる一過性黒内障、腎性(じんせい)高血圧のときに大脳の中枢障害によって失明症状がみられる腎炎性黒内障などがある。
[松井瑞夫]
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