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黒内障 こくないしょうamaurosis

翻訳|amaurosis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒内障
こくないしょう
amaurosis

本来,視力がまったく消失した状態をさした用語であったが,現在は通常,眼底所見または他の他覚的所見がほとんどなくて失明している,特殊な場合に限って用いられている。先天性黒内障,尿毒性黒内障,ヒステリー性黒内障,家族性黒内障性痴呆などがあり,また球後視神経炎や外傷の際にもこの症状を呈することがある。

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百科事典マイペディアの解説

黒内障【こくないしょう】

そこひとも。元来は白そこひ(白内障)が瞳孔(どうこう)白濁して視力を失うのに対し,瞳孔が黒色のまま強度の視力障害のある病気を意味した。しかし,このような病気は数多く,多くは特有な眼底の病変があり,それぞれ独立の眼疾患として命名された。
→関連項目そこひ

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世界大百科事典 第2版の解説

こくないしょう【黒内障 amaurosis】

本来は眼底に異常な所見がないのに視力が著しく悪い状態を指し,中枢性の疾患が原因と考えられるものをいうが,習慣的には眼底疾患によるものをも含む。瞳孔が白く濁る白内障に対して,瞳孔が黒くて正常のようにみえることから発生した語。黒底翳(そこひ)ともいう。現在では病名としては単独で用いられることはなく,現存する病名は,黒内障性猫眼amaurotic cat’s eyeと家族性黒内障性白痴amaurotic familial idiocyのみである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黒内障
こくないしょう

眼底を含め眼内に異常がないのに視力が低下して見えなくなる状態の総称。かつては瞳孔(どうこう)(ひとみ)の中が白く濁ってくる白内障(白そこひ)や発作のときに瞳孔を通して眼内を見ると青く見える緑内障(青そこひ)に対し、瞳孔の中に濁りがなく、光が反射してこないために黒く見え、しかも視力が低下してくる状態を黒内障(黒そこひ)とよんでいた。つまり、古くは網膜や視神経の病気で所見のはっきりしないものを黒ぞこひとよんでいたが、現在では所見がはっきりわかり、それぞれ病名がつけられている。現在でも黒内障という病名が使われているものには、ヒステリー性黒内障をはじめ、一過性脳虚血発作のときに一時的に見えなくなる一過性黒内障、腎性(じんせい)高血圧のときに大脳の中枢障害によって失明症状がみられる腎炎性黒内障などがある。[松井瑞夫]

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