黒木勘蔵(読み)クロキカンゾウ

デジタル大辞泉 「黒木勘蔵」の意味・読み・例文・類語

くろき‐かんぞう〔‐カンザウ〕【黒木勘蔵】

[1882~1930]浄瑠璃研究家。長野の生まれ。「近世邦楽年表」を編纂へんさん。著「近世演劇考説」「浄瑠璃史」など。

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精選版 日本国語大辞典 「黒木勘蔵」の意味・読み・例文・類語

くろき‐かんぞう【黒木勘蔵】

  1. 浄瑠璃研究家。長野県出身。早稲田大学卒。同大講師。高野辰之もとで浄瑠璃、歌舞伎史の研究に専念編著に「近世邦楽年表」「元祿歌舞伎傑作集」「近松門左衛門全集」など。明治一五~昭和五年(一八八二‐一九三〇

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20世紀日本人名事典 「黒木勘蔵」の解説

黒木 勘蔵
クロキ カンゾウ

大正・昭和期の国文学者,近世演劇・芸能研究家



生年
明治15(1882)年9月10日

没年
昭和5(1930)年10月8日

出生地
長野県諏訪郡玉川村大字栗沢

旧姓(旧名)
福田

学歴〔年〕
長野師範卒,早稲田大学文学部哲学科〔明治41年〕卒

経歴
在学中哲学に没頭、卒後東京音楽学校教授高野辰之の勧めで、歌謡、演劇研究に転じ、明治41年11月東京音楽学校(現・東京芸術大学)邦楽調査嘱託となり、「近世邦楽年表」(全3巻)編成に従事。大正4年同校国語科講師、12年早大国文科講師、14年東京高等学校教授。引き続き早大文学部で浄瑠璃史、近松研究の2講座担当。編著に高野と共編の「近松門左衛門全集」(全10巻)、同「元禄歌舞伎傑作集」「近松名作集」(全2巻)、「浄瑠璃名作集」(全2巻)、「近世演劇考説」「歌謡音曲集」「近世日本芸能記」「浄瑠璃史」などがある。蔵書の一部は東大教養学部に黒木文庫として収められている。

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改訂新版 世界大百科事典 「黒木勘蔵」の意味・わかりやすい解説

黒木勘蔵 (くろきかんぞう)
生没年:1882-1930(明治15-昭和5)

大正から昭和初期にかけての近世文学研究者。とくに,浄瑠璃および元禄歌舞伎に関する研究に多くの業績がある。長野県出身。1908年早稲田大学卒。高野辰之指導のもとに,東京音楽学校邦楽調査部において資料収集,研究に従う。のち早稲田大学文学部講師。《近世邦楽年表義太夫節の部》《元禄歌舞伎傑作集》(高野辰之と共編),《近世演劇考説》《近松浄瑠璃傑作集・解説》(日本名著全集)などの著がある。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒木勘蔵」の意味・わかりやすい解説

黒木勘蔵
くろきかんぞう
(1882―1930)

近世演劇・浄瑠璃(じょうるり)研究家。長野県生まれ。早稲田(わせだ)大学哲学科卒業。師高野辰之(たつゆき)の勧めにより東京音楽学校邦楽調査部に入り、歌謡、演劇の研究調査に専念し、1912年(大正1)から27年(昭和2)までに『近世邦楽年表』常磐津富本清元(ときわずとみもときよもと)之部・江戸長唄(ながうた)之部・義太夫節(ぎだゆうぶし)之部の三部作を編集刊行した。その間、東京音楽学校、早稲田大学などに教鞭(きょうべん)をとり、浄瑠璃歌謡の資料的研究において当代の権威となった。著書に『近世演劇考説』『近松門左衛門』『近松以後』『浄瑠璃史』などがある。

[菊池 明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒木勘蔵」の意味・わかりやすい解説

黒木勘蔵
くろきかんぞう

[生]1882.9.10. 長野
[没]1930.10.8. 東京
演劇研究家。長野師範学校を中退後,1908年早稲田大学哲学科を卒業。師高野辰之のすすめで東京音楽学校 (現東京芸術大学) の邦楽調査にたずさわり,『近世邦楽年表』 (3巻,1912~27) を編集。東京音楽学校,早稲田大学講師を経て 25年東京高等学校教授となった。高野と共編の『元禄歌舞伎傑作集』『近松門左衛門全集』 (10巻) のほか,『近世演劇考説』 (29) ,『浄瑠璃史』 (43) などの著書がある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「黒木勘蔵」の解説

黒木勘蔵 くろき-かんぞう

1882-1930 明治-昭和時代前期の邦楽・演劇研究家。
明治15年9月10日生まれ。高野辰之(たつゆき)の勧めで明治41年東京音楽学校(現東京芸大)邦楽調査掛にはいり,「近世邦楽年表」の編集にあたった。大正14年東京高教授。昭和5年10月8日死去。49歳。長野県出身。早大卒。旧姓は福田。著作に「近世演劇考説」「浄瑠璃(じょうるり)史」など。

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367日誕生日大事典 「黒木勘蔵」の解説

黒木 勘蔵 (くろき かんぞう)

生年月日:1882年9月10日
大正時代;昭和時代の演劇研究家
1930年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の黒木勘蔵の言及

【近世邦楽年表】より

…江戸時代の邦楽各流の年表。東京音楽学校編,主として黒木勘蔵の手によって成る。第1巻〈常磐津・富本・清元之部〉,第2巻〈江戸長唄 付大薩摩浄瑠璃之部〉,第3巻〈義太夫節之部〉から成り,1912年,14年,27年に刊行。…

※「黒木勘蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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