ACTH(読み)エーシーティーエッチ

百科事典マイペディア「ACTH」の解説

ACTH【エーシーティーエッチ】

副腎皮質刺激ホルモン略称。コルチコトロピンともいう。脳下垂体前葉から分泌されるホルモンの一つ。39個のアミノ酸からなる鎖状分子で,分子量は約4500。副腎皮質に作用してそのホルモン分泌機能の高進,また皮質の代謝にも影響する。ストレスを受けると視床下部―下垂体神経分泌糸からのホルモンによってACTHの分泌が増加し,その結果副腎皮質ホルモンの分泌が促される。牛,豚の脳下垂体前葉から抽出または合成されたACTH製剤は,注射剤として関節リウマチ,気管支喘息(ぜんそく),アレルギー性皮膚炎,アディソン病,角膜炎などに用いる。過量を投与すると副腎皮質ホルモン過剰症,副腎皮質機能不全などの副作用があるので,使用には厳重な注意を要する。
→関連項目多発性筋炎脳下垂体前葉ホルモン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ACTH」の解説

ACTH
エーシーティーエイチ
adrenocorticotropic hormone

副腎皮質刺激ホルモン。下垂体前葉ホルモンの一種。副腎皮質ホルモンの血中濃度が低下すると,下垂体前葉から ACTHが分泌されて副腎皮質を刺激し,皮質ホルモンの分泌を促進する。その結果,全身に一連の反応 (全身適応症候群) が起る。つまり生体がストレス状態におかれた際の防衛反応として,ACTHは重要な役割を果す。そしてストレス刺激→交感神経アドレナリン系→ACTH→副腎皮質ホルモンなどの関連ルートを円滑にする。また,副腎皮質ホルモンのなかでもグルココルチコイド (コーチゾンなど) の分泌を促進し,結合組織の炎症を抑制する (抗炎症作用) 。

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精選版 日本国語大辞典「ACTH」の解説

エー‐シー‐ティー‐エッチ【ACTH】

〘名〙 (adrenocorticotropic hormone の略) 副腎皮質刺激ホルモン。

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内科学 第10版「ACTH」の解説

ACTH

adrenocorticotropic hormone,副腎皮質刺激ホルモン

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世界大百科事典 第2版「ACTH」の解説

エーシーティーエッチ【ACTH】

副腎皮質刺激ホルモンadrenocorticotropic hormoneの略。アクスともよみ,コルチコトロピンcorticotropinともいう。脳下垂体前葉から分泌されるペプチドホルモンの一つ。副腎皮質に働いて副腎皮質ホルモンの生合成と分泌を促す作用をもつ。39個のアミノ酸からなり,分子量約4500。副腎皮質ホルモンは生命維持に不可欠なホルモンであるが,ACTHはその分泌を調節している。精神的あるいは肉体的ストレスに出会った場合,視床下部あるいはさらに上位の中枢から刺激を受けてACTHの分泌が増加し,その結果,副腎皮質ホルモンの分泌が促され,生体は新たな環境に適応しようとする。

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