INES(読み)いねす(英語表記)International Nuclear Event Scale

百科事典マイペディアの解説

INES【アイエヌイーエス】

国際原子力機関(IAEA)と経済協力開発機構原子力機関が策定した原子力事故の評価尺度。International Nuclear Event Scaleで〈国際原子力事象評価尺度〉と訳される。1992年,各国に正式採用が勧告され,日本も受け入れた。基本的にレベル1〜レベル7までが設定され,事故の重大性によって段階が上がる。放射性物質の外部放出状況という事業所外への影響に関する基準1,事業所施設の損傷・崩壊や従業員の被曝など事業所内部への影響に関する基準2,深層防護の劣化に関する基準3という三つの基準によってレベルが決まる。炉心溶融を起こした1977年のスリー・マイル・アイランド原発事故はレベル5(事業所外へリスクをともなう事故)であり,原発事故史上最悪の事故とされる86年のチェルノブイリ原発事故は,最高レベルの7(深刻な事故)である。作業員3名が大量の放射線で被曝(2名が死亡)した,99年の東海村臨界事故はレベル4である。2011年3月11日に起こった,福島第一原発の事故に対して,原子力・保安院は当初レベル4,3月18日にレベル5,4月12日に最悪レベルの7へと暫定値を修正しながら上げた。レベル7に上げた理由としては,〈放射性物質の重大な外部放出〉があげられた。同事故は,チェルノブイリ原発事故の際の放射性物質の放出のおよそ1割程度と推定しており,チェルノブイリと同レベルの史上最悪の原発事故という評価が妥当かどうかINESも含めて国際評価は分かれたが,史上最悪レベルの放射能大漏洩が起こったことは確実である。
→関連項目原子力安全委員会原子力安全・保安院原子力管理原子力発電原発事故放射能汚染

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大辞林 第三版の解説

INES

〖International Nuclear Event Scale〗
国際原子力事象評価尺度。原子力発電所の事故の程度や危険度を表す国際原子力機関(IAEA)の統一的指標。1989 年制定。日本は 92 年導入。

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