第三次産業(読み)ダイサンジサンギョウ

デジタル大辞泉 「第三次産業」の意味・読み・例文・類語

だいさんじ‐さんぎょう〔‐サンゲフ〕【第三次産業】

英国経済学者クラークによる産業分類の一。商業運輸通信業・金融業公務その他サービス業をさす。日本標準産業分類では電気ガス事業も含まれる。→第一次産業第二次産業

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精選版 日本国語大辞典 「第三次産業」の意味・読み・例文・類語

だいさんじ‐さんぎょう‥サンゲフ【第三次産業】

  1. 〘 名詞 〙 イギリスの経済学者コーリン=クラークによる産業分類の一つ。産業構造を明らかにするため産業を三つに分類するとき、商業、運輸・通信業、金融保険業、公務、自由業、サービス業などをいう。クラークは経済が進歩するにつれ労働力人口が第一次産業から第二次産業へ、さらに第二次産業から第三次産業へ移動し、一人当たりの所得水準が上昇すると考え、これをペティ法則と名づけた。
    1. [初出の実例]「あるいはサーヴィス業、第三次産業部門、などと呼ばれる事業の市場だ」(出典:中間文化(1957)〈加藤秀俊〉二)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「第三次産業」の意味・わかりやすい解説

第三次産業
だいさんじさんぎょう

産業を3部門に分類した場合の一区分。日本標準産業分類の大分類では電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業、郵便業、卸売業小売業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、他に分類されないサービス業、公務がこれに該当し、農林水産業、鉱工業、建設業以外のサービス生産活動を主体とするすべての業種が含まれる。C・G・クラークは実証分析によって、国民所得水準の上昇に伴って第三次産業の比率が上昇することを明らかにしたが、日本の場合、全産業(分類不能の産業を除く)に占める第三次産業の就業人口構成比は、1950年(昭和25)の29.7%から25年後の1975年には52.0%と、5割を超える水準に達している。第三次産業人口はその後も着実に増加を続けており、2005年(平成17)の全産業に占める就業人口構成比は68.5%に上昇している。

[三浦正史]

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百科事典マイペディア 「第三次産業」の意味・わかりやすい解説

第三次産業【だいさんじさんぎょう】

C.クラークの唱えた産業の3分類において,運輸,通信,商業,金融,公務および自由職業,その他のサービス業を含む産業部門。一般に1人当り実質国民所得の高い国では,この部門の就業人口の占める比率が高いことが指摘されている。第三次産業には第一次産業・第二次産業に分類できない産業が含まれる。→第一次産業第二次産業
→関連項目サービス業産業構造産業分類ペティの法則

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