砂糖を煮つめて泡立たせ,軽石状に固まらせた菓子。室町末期に伝来した南蛮菓子の一種で,カラメル,キャラメルと同じくポルトガル語のcaramelo(砂糖菓子)を語源とする。江戸時代には〈かるめいら〉などと呼び,浮石糖,泡糖などの字があてられた。当時の製法は,砂糖に水を加えて煮立て,それをすって泡立ったとき,上に絹をかけて冷ます(《御前菓子秘伝抄》)といったもので,膨化剤は使わなかった。いまはカルメ焼,カルメラ焼などと呼び,もっぱら縁日などでつくりながら売られる駄菓子である。銅製の小なべに黄ざらめと少量の水を入れて煮つめ,泡立ってきたら棒の先に重曹をつけてかきまぜ,丸くふくらませて固まらせる。
執筆者:松本 仲子
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