解剖学的には耳介中央部のとくに深い部分(耳甲介の底部)から鼓膜までをいう。鼓膜は外耳道底と約55度の角度で前下内方に斜めについているため、外耳道の長さは上壁で24ミリメートル、下壁で27ミリメートルである。また、太さは約7ミリメートルで、断面は卵円形を示す。内腔(ないくう)容積は約1立方センチメートルである。全体としてS字状彎曲(わんきょく)を示し、外側が前方に彎曲し、内側は後方に彎曲している。奥3分の2は側頭骨に埋没し、この部分を骨性外耳道という。外側3分の1は軟骨に囲まれ、この部分を軟骨性外耳道という。外耳道を覆う皮膚はきわめて薄いが、軟骨性外耳道壁の皮下組織は厚く、毛(耳毛)や分泌腺(せん)(耳道腺・耳垢腺(じこうせん))があり、この腺は耳垢を分泌する。これらは外耳道を保護するのに役だっている。
[嶋井和世]
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…ワニ類,鳥類,および哺乳類では鼓膜は深いくぼみの奥に位置し,外耳は管状になって体表に開く。この管状の部分は外耳道といい,ふつうは軟骨によって取りまかれている。哺乳類のうち,原始的な単孔類,水中生活に適応したアザラシ類,および地中生活に特殊化したモグラ類を除く大半のものでは,外耳道の外口の後上方に集音装置として耳介(耳がら)が発達している。…
…中耳は音の伝達に関与する部分であり,原則として四足動物の共有する特徴である。さらに外耳は,鼓膜より外側にある〈外耳道〉や〈耳介〉などの諸構造を一括したもので,集音と中耳の保護に関与し,進化的には高等四足動物の最も新しく現れた特色である。外界からくる音響は外耳→中耳→内耳の順に伝達されるが,これらの部分の系統発生上の出現順序はその逆であった。…
※「外耳道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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