デジタル大辞泉
「恵那山」の意味・読み・例文・類語
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えな‐さんゑな‥【恵那山】
- 岐阜・長野の県境、木曾山脈の南部にある山。標高二一九一メートル。恵那嶽。胞(えな)山。舟覆(ふなふせ)山。野熊山。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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恵那山
えなさん
長野県下伊那郡阿智村と中津川市との境にあり、標高二一八九・八メートル。濃尾平野からも望見できる。基盤は濃飛流紋岩で恵那山断層、屏風山断層が北東から南西に並行して走る。中津川市街中心部と山頂の標高差は一八九〇メートルあり、前山との標高差も約一〇〇〇メートルと急激に高度をあげている。恵那山の呼称を「濃陽志略」は恵那嶽、「濃州徇行記」は恵那山と記している。また俗称を御嶽様といい、その山容から覆舟山ともいう。元禄一三年(一七〇〇)信濃国小野川村(現阿智村)と中津川・落合両村が取交わした為取替証文(「胞梺雑誌略草」中川文書)の「恵那嶽之国境御尋被仰付候」が「恵那嶽」の初出である。伊那谷では野熊山とよぶ。
胞梺雑誌略草は、山頂に鎮座する恵那権現社を「山上鎮座年暦不詳」とし、永禄四年(一五六一)願主小木曾彦兵衛と書き、天正四年(一五七六)「七社共再建と小木曾彦十方に控に有之」と、恵那山七社のことを著している。
恵那山
えなさん
岐阜県と長野県の県境、木曾山脈の南端に位置する。標高二一九〇メートル。古くから信仰の盛んな山で、山頂には恵那神社の奥宮があり、山麓の川上(現岐阜県中津川市)に里宮がある。山頂小屋は講堂といい、行者が立てこもったといわれる。明治九年(一八七六)阿智村調べの村誌(長野県町村誌)には、「登路一条、麓本谷より西へさし、本洞川へ沿ひ上る。嶮にして人跡無之篠を分け、藤に縋て嶺上に至る。三里二十町。頂上に恵那七社之神祠有り、祭神裏山故不詳。祭日九月十九日なり。絶頂より辰巳の方、皇太神御産湯之池と言ふ神池有り、長八間、横五間、深浅不詳にして清し」と記されている。山の北東富士見台との鞍部には神坂峠(一五九五メートル)があり、「延喜式」所載の官道東山道が通じていた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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恵那山
えなさん
岐阜県中津川市の市街地南東方、長野県下伊那(しもいな)郡阿智村(あちむら)との境にそびえ、美濃(みの)第一の高山。標高2191メートル。胞山(えなさん)県立自然公園の中心。山頂まで樹木がよく茂り、国有林が広い。また、途中にサラサドウダンの群落がある。登山道から御嶽(おんたけ)山や日本アルプスなどが展望される。神坂(みさか)峠、広河原、黒井沢、前宮の四つの入山口があるが、バス便がないので、タクシーか自家用車での登山となる。2001年(平成13)にできた急坂の最短ルートとなる広河原コースで山頂まで約3時間半の道のり。なお、山頂付近に恵那神社本社、西麓(せいろく)に恵那文楽(ぶんらく)(人形浄瑠璃(じょうるり))で知られる恵那神社(里宮)がある。また北方、富士見台のほぼ直下を中央自動車道の恵那山トンネル(全長8489メートル)が通じている。トンネルは中津川市神坂と長野県阿智村を結ぶもので、多くの断層、破砕帯に遭遇した難工事で、8年の歳月を費やして1975年(昭和50)完成した。
[上島正徳]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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恵那山 (えなさん)
木曾山脈最南端に位置し,岐阜県中津川市と長野県下伊那郡阿智村の境にそびえる山。標高2191m。富士見台など1600~1800mの恵那山地の主峰をなす。全山が中生代白亜紀噴出の濃飛流紋岩からなり,崩れやすい地質であるために中津川市街地をはじめ全域にわたって山崩れが多発している。北東方の神坂(みさか)峠の下を中央自動車道恵那山トンネルが通じる。山頂一帯は胞山(えなさん)県立公園に含まれ,眺望がよい。
執筆者:森山 昭雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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えなさん【恵那山】
岐阜の日本酒。酒名は、「恵那山から吹き下ろす風と、恵那山の伏流水とで醸す酒」の意で命名。味わいは辛口。吟醸酒、純米酒、本醸造酒などをラインナップ。原料米は山田錦、五百万石、ひだほまれなど。仕込み水は恵那山の伏流水。蔵元の「はざま酒造」は慶長6年(1601)創業。所在地は中津川市本町。
出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報
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恵那山
えなさん
岐阜県中津川市と長野県阿智村の境にある山。標高 2190m。美濃地方の最高峰で,広く眺望のきく名山。山体の大部分は中生代末に噴出した流紋岩から成り,一部古生層,角閃黒雲母花崗岩から成る。胞山 (えなさん) 県立自然公園の中心。山頂に恵那神社がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の恵那山の言及
【木曾山脈】より
…飛驒山脈(北アルプス)と赤石山脈(南アルプス)の中間的位置にあることから,中央アルプスとも呼ばれる。西方の[木曾谷]と東方の伊那谷([伊那盆地])にはさまれた地塁山脈(両側を断層崖で限られた断層山脈)で,塩尻市付近から北北東~南南西の方向に[恵那山](2190m)付近まで約90kmにわたって連なっている。山頂面と木曾・伊那両谷の谷床面との比高は,最高2000m余に達しているが,山脈の幅は広いところでも20km以下である。…
※「恵那山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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