中央自動車道(読み)チュウオウジドウシャドウ

デジタル大辞泉 「中央自動車道」の意味・読み・例文・類語

ちゅうおう‐じどうしゃどう〔チユウアウジドウシヤダウ〕【中央自動車道】

本州中央部を通り関東・中部・近畿を結ぶ高速道路起点の東京から大月市を経て富士吉田市に至る富士吉田線、大月市から岡谷小牧各市を経て西宮市に至る西宮線、岡谷市から松本市を経て長野市に至る長野線の3路線がある。一般には、西宮線の小牧市までを中央自動車道、以西名神高速道路とよぶ。

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精選版 日本国語大辞典 「中央自動車道」の意味・読み・例文・類語

ちゅうおう‐じどうしゃどうチュウアウジドウシャダウ【中央自動車道】

  1. 高規格幹線道路網を形成する高速自動車国道の一つ。西宮線(東京━大月━岡谷━小牧━西宮)・長野線(東京━大月━岡谷━長野)・富士吉田線(東京━大月━富士吉田)の三路線からなる。特に、西宮線のうち東京━小牧間の通称としても用いられる。また、西宮線のうち小牧━西宮間は名神高速道路と呼ばれる。中央高速道路。中央高速。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「中央自動車道」の意味・わかりやすい解説

中央自動車道
ちゅうおうじどうしゃどう

本州中央部を通り、関東・中部・近畿の各地方を結ぶ高速道路。管理は中日本高速道路。(1)起点の東京都杉並区から、八王子市、山梨県大月市を経て、富士吉田市(インターチェンジ富士河口湖町)に至る富士吉田線、(2)大月市で富士吉田線と分岐し、甲府市、長野県諏訪(すわ)市、飯田(いいだ)市を経て、愛知県小牧市で東名高速道路に接続し、兵庫県西宮(にしのみや)市に至る西宮線、(3)長野県岡谷市で西宮線と分岐し、千曲(ちくま)市で関越自動車道上越線に接続する長野線(長野自動車道)の3路線がある。延長は、杉並区―富士河口湖町間100キロメートル、大月市―小牧市間273キロメートル、小牧市―西宮市間192キロメートル、岡谷市―千曲市間76キロメートルで、総延長は635キロメートル。山梨県上野原(うえのはら)市―大月市間、京都市―大阪府吹田(すいた)市間、滋賀県栗東(りっとう)市―大津市間は6車線、その他は4車線である。

 富士吉田線は1976年(昭和51)に全通、西宮線は1982年に、長野線は1993年(平成5)に全通している。路線中、長野・岐阜県境の中央アルプスを貫く恵那(えな)山トンネルは、全長8.6キロメートルである(関越自動車道の関越トンネル約11.1キロメートルが日本で最長)。西宮線のうち、小牧市―西宮市間は名神高速道路と通称され、日本初の高速道路として1965年(昭和40)7月に全通している。2010年度(平成23)時点では、1日の利用台数は平均28万台であった。

[下保 修]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中央自動車道」の意味・わかりやすい解説

中央自動車道
ちゅうおうじどうしゃどう

東京都杉並区高井戸を起点として西方へ延びる高速道路。中部山岳高原地帯を笹子トンネル,恵那山トンネルの二つの長大トンネルで抜け,愛知県小牧市東名高速道路に連結する。ここから,名神高速道路となって兵庫県西宮市にいたる。途中山梨県大月市から分岐して富士吉田市にいたるのが富士吉田線で,高井戸―河口湖間 93.9km,大月市以西,西宮市までが西宮線で大月―西宮間 462.2km,さらに長野県諏訪市から長野市にいたる長野線(長野自動車道)岡谷―更埴間 75.8kmがある。大部分が中部山岳地帯を通過するため,トンネルや橋などが非常に多く,なかでも恵那山トンネルは中央アルプスの南端,恵那山に近い富士見台の真下を貫き,長野県の阿智村から岐阜県の中津川市にいたる全長は下り 8489m,上り 8649mである。1982年末勝沼―甲府昭和間 23.1kmの開通で西宮線全線開通,1993年長野線豊科―更埴間 43kmの開通により全線が開通した。

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改訂新版 世界大百科事典 「中央自動車道」の意味・わかりやすい解説

中央自動車道 (ちゅうおうじどうしゃどう)

東京都から岡谷市,小牧市を経て西宮市に至る532kmの西宮線,岡谷市から長野市に至る92kmの長野線および大月市~富士吉田市に至る23kmの富士吉田線からなる,全長647kmの高速道路。小牧~西宮間は名神高速道路と通称され,1965年7月に完成した。小牧~東京間の完成は1982年11月で中央自動車道と呼ばれ,世界有数の美しい山岳高速道路である。1993年3月に完成した長野線(長野自動車道と呼ばれる)と合わせて中部地方の内陸部の大動脈であり,内陸3県を東京,名古屋に直結して,農工業を振興し,すぐれた観光資源の国民的利用を可能にし,また混雑する東名高速道路の代替ルートの機能も果たしている。また建設中の上信越自動車道と合わせて北陸地方への通路ともなる。長野県と岐阜・愛知県を従来にくらべて数時間短縮して直結する恵那山トンネル(全長は上り線8649m,下り線8489m,道路トンネルとしては日本で4位)をもっている。名神高速道路を除いた1996年度の交通量は約30万台/日,料金収入は約1661億円。設計速度は60~80km/hで,当初は全線ほぼ4車線であったが,交通量の増加に対応するため一部区間の6車線化が進んでいる。
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百科事典マイペディア 「中央自動車道」の意味・わかりやすい解説

中央自動車道【ちゅうおうじどうしゃどう】

高速自動車国道の一つ。路線名は国土開発幹線自動車道中央自動車道富士吉田線(東京都杉並区〜山梨県富士河口湖町間94km),同西宮線(山梨県大月市〜兵庫県西宮市間462km),同長野線(長野県岡谷市〜同県千曲市間76km)。名神高速道路は西宮線の一部,長野自動車道は長野線のそれぞれ道路名である。1962年富士吉田線が施工決定され,以降日本道路公団により富士吉田線は1976年,西宮線は1982年,長野線は1993年にそれぞれ全線開通した。

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