出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
一般には,急使の馬,またその馬に乗る急使などを意味し,早打(はやうち)などとほぼ同義である。中世とくに鎌倉時代に頻出し,またこの時代にはやや特殊な歴史的意味がある。鎌倉幕府は開創の当初から鎌倉・京都間の東海道に,蒙古襲来後は,京都から山陽道さらに博多まで駅逓(えきてい)制度を設けたが,これは馬によって迅速な通信連絡を図るものであるから,早馬制度ということができる。1261年(弘長1)東海道の宿々に2疋の早馬を常備させたが,その最短速度は,鎌倉・京都間で3,4日,京都・博多間が6,7日ときわめて速く,この制度が鎌倉幕府の安定,強化に役立った点は計り知れない。早馬は早馬役,早打役などとも呼ばれ,御家人の負担で,京都大番役などに次ぐ重要な御家人役であった。鎌倉幕府の崩壊とともに駅逓制度も消滅し,その後,早馬は単に馬に乗る急使などの一般的意味に用いられた。
→駅伝制
執筆者:新城 常三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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