デジタル大辞泉
「焜炉」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こん‐ろ【焜炉】
- 〘 名詞 〙 鉄や土で作った移動のできる小さな炉。炊事などに用いる。内空で、中段に火を盛るすかしを設け、下部には口があって、風通しをよくしてある。七厘。かんてき。
- [初出の実例]「こんろへすみをつゐでおゐて」(出典:洒落本・南閨雑話(1773)馴染の体)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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焜炉 (こんろ)
炊事の際に用いる燃焼器具。床や土間,屋外などへ自由に持ち運びができることが特徴。〈焜炉〉とは,火炉の宋音〈コロ〉の音便と推定され,室町時代に中国へ渡った僧侶が紹介したと思われる。簡易なかまどとして,江戸時代には庶民の生活に使われ,形は四角形や丸形があった。材質は土製と鉄製があり,素焼きが主で,鉄製は保温性に劣る。炭火や薪を熱源としたこんろは,関東大震災(1923)を契機として,しだいにガス熱源へと移行した。現在でもガスこんろ,電気こんろなど,一口の煮炊きに用いる器具の呼び名として用いられている。
執筆者:青羽 真理子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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こんろ【焜炉】
➀炊事に用いる小型の炉。元来は、据え付けてあるかまどに対して移動のできる小型のものをいったが、こんにちでは、システムキッチンなどに組み込まれた持ち運びできないものもいう。木炭・練炭・電気・ガス・石油などを熱源に用いたが、現在はガスまたはIH(電磁誘導加熱)を用いたものが一般的。
➁七輪。
出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の焜炉の言及
【かまど(竈)】より
…食物の煮炊きに用いる施設。
【中国】
中国の新石器時代では,[鼎](てい)・[鬲](れき)など3本足のついた器と,鍋・釜など丸底の器とを用いて煮炊きした。前者は直接火にかけるので,かまどは不用である。後者は底を支える支脚ないしは胴部をかけるかまどを必要とする。初期の畑作農耕文化に属する[磁山文化]の土製支脚は古い例で,平底円筒形の器を支えている。初期稲作農耕文化に属する河姆渡(かぼと)文化([河姆渡遺跡])には,鍔付き釜あるいは[甑](こしき)があり,かまどの存在が予想できる。…
※「焜炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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