日本歴史地名大系 「荒屋遺跡」の解説
荒屋遺跡
あらやいせき
〔刊行後の調査の進展〕
昭和六三年(一九八八)に二次、翌六四年に三次発掘調査が東北大学考古学研究室により実施された。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
昭和六三年(一九八八)に二次、翌六四年に三次発掘調査が東北大学考古学研究室により実施された。
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新潟県長岡市の旧川口町西川口字荒屋に所在する旧石器時代終末期の遺跡。信濃川と魚野川の合流点に臨む。1959年芹沢長介が発掘し,細石刃を特色とする石器群を発見した。包含層は,表土(黒色腐植土)の下の黄褐色砂質土層であり,ローム層の水成二次堆積層と考えられる。細石刃676,石刃2,彫刻器401,鏃形石器4,舟底形細石刃核24など合計2189点が出土したが,さらに発掘点数を上回るほどの表面採集品があり,エンド・スクレーパーや細石刃の製作工程に生ずる〈スキー・スポール〉がある。ほとんど例外なくケツ岩を材料とする点にも特色がある。彫刻器は,やや厚手の剝片の基部と周縁に細加工を施し,先端の右肩から左方向に樋状剝離を加えた形態を示し,荒屋型と命名された。細石刃の製作は〈湧別技法〉の系統に属し,荒屋型彫刻器とともに,北海道からシベリア方面にまで連絡するものとして重要である。
執筆者:小林 達雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
新潟県長岡(ながおか)市西川口にある旧石器時代末期の遺跡。細石刃(さいせきじん)文化の石器である細石刃、削片(さくへん)、彫刻器、舟底形細石刃核、掻器(そうき)など2000点余りが、1958年(昭和33)芹沢長介(せりざわちょうすけ)(1919―2006)によって発掘調査された。遺跡は信濃(しなの)川の河岸段丘上にあるが、遺物はローム質黄褐色砂層に包含されており、貯蔵穴状の遺構も検出された。この遺跡の特徴は、荒屋型彫刻器とよばれる、先端の右肩から左方向に樋状剥離(といじょうはくり)を加えて加工した刃部をもつ独特な頁岩(けつがん)製石器を伴うことと、舟底形細石刃核の存在である。この特色は、北海道から北方大陸に分布する石器文化に関係をもつものといわれ、その南限を示すものとして注目される。
[麻生 優]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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