飽きる(読み)アキル

デジタル大辞泉 「飽きる」の意味・読み・例文・類語

あ・きる【飽きる/×厭きる/×倦きる】

[動カ上一]《動詞「あ(飽)く」(四段)の上一段化。近世後期、江戸で使われはじめた語》
多すぎたり、同じことが長く続いたりして、いやになる。「勉強に―・きた」「彼の長話に―・きた」
十分に味わったり経験したりして、それ以上欲しくなくなる。「牛肉を―・きるほど食べたい」
動詞の連用形に付いて、いやになるほど十分に…するの意を表す。「見―・きる」「聞き―・きる」→飽く
[類語](1飽き飽きするうんざりする食傷する退屈する倦怠けんたいする鼻につくげんなりする懲り懲りする辟易する閉口するまっぴらいい加減投げ遣り桐壺源氏隠公左伝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「飽きる」の意味・読み・例文・類語

あ・きる【飽・厭・倦】

  1. 〘 自動詞 カ行上一 〙 ( 四段活用の「あく(飽)」から転じて、近世後期ごろから江戸で使われるようになった語 )
  2. 十分になってもうたくさんだと思う。物事が長く続いたりして、いやになる。
    1. [初出の実例]「ばかのろいがあきられるまでは」(出典:洒落本・契情買言告鳥(1800)上)
    2. 「感染(かぶ)れる事の早い代りに、飽きる事も早く」(出典浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三)
  3. ( 動詞の連用形に付けて補助動詞的に用いる ) 十分に…する。…することにあきあきする。
    1. [初出の実例]「蚕が已に食ひ飽きて最早少しも食はざる頃は」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉七)

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