鶴田(読み)つるた

精選版 日本国語大辞典 「鶴田」の意味・読み・例文・類語

つるた【鶴田】

[一] 青森県西部の地名津軽平野の中央部、岩木川の中流域にある。米・リンゴ産地
[二] 明治四年(一八七一)の廃藩置県美作国に成立した県。同年津山・真島の二県とともに北条県となり、同八年に岡山県に合併された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鶴田」の意味・わかりやすい解説

鶴田
つるだ

鹿児島県北西部、薩摩郡(さつまぐん)にあった旧町名(鶴田町(ちょう))。現在はさつま町の北部を占める。旧鶴田町は1963年(昭和38)町制施行。2005年(平成17)薩摩町、宮之城(みやのじょう)町と合併、さつま町となった。鶴田の名は中・近世の郷名に由来する。中世に渋谷(しぶや)氏、のち祁答院(けどういん)氏が支配。1601年(慶長6)から島津氏直轄で、麓(ふもと)が置かれた。川内川(せんだい)中流域の台地山地からなり、国道267号が通る。大正期に三つの水力発電所が建設され、1964年(昭和39)には西日本一の多目的ダムとして鶴田ダムと最大発電能力13万5000キロワットの発電所が完成、電源の町として知られる。主産業は農業で、稲作、たばこ、養蚕の生産額が多いが、近年は畜産が急増している。川内川流域県立自然公園中心をなし、西方の紫尾山麓(しびさんろく)に湯治客対象の紫尾温泉がある。

[白石太良]

『『鶴田町史』(1979・鶴田町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「鶴田」の意味・わかりやすい解説

鶴田[町] (つるた)

青森県西部,北津軽郡の町。人口1万4270(2010)。津軽平野中央部を占め,町の中央を岩木川が北流する。津軽地方では比較的早く近世初頭に開拓された地域で,平野部の水田地帯は偏東風(やませ)の影響も少なく,県内では最も安定した農業地域である。山麓部や自然堤防上ではリンゴ栽培が盛んで,米作とともに町の産業の中心となっている。岩木山麓にある廻堰(まわりぜき)大溜池は,津軽藩4代藩主信政が灌漑用として1660年(万治3)から6年がかりで築堤したもので,1947年以降国営の改修工事が行われた。津軽富士見湖とも呼ばれ,周辺には鶴田温泉(含食塩重曹泉,34℃)も掘削されて新しい観光地となっている。JR五能線が通じる。
執筆者:

鶴田(鹿児島) (つるだ)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鶴田」の意味・わかりやすい解説

鶴田
つるだ

鹿児島県北部,さつま町北部の旧町域。川内川中流域にある。 1963年町制。 2005年薩摩町,宮之城町と合体しさつま町となる。米作のほか,ミカン栽培などが行なわれる。川内川流域県立自然公園の中心で,鶴田ダムがあり,近くには鶴田温泉,紫尾温泉などがあって湯治,保養に利用される。

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