第一次産業(読み)ダイイチジサンギョウ

デジタル大辞泉 「第一次産業」の意味・読み・例文・類語

だいいちじ‐さんぎょう〔‐サンゲフ〕【第一次産業】

英国の経済学者クラークによる産業分類の一。農業牧畜業・水産業林業狩猟業・鉱業などをいうが、日本標準産業分類では鉱業を第二次産業としている。→第二次産業第三次産業

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精選版 日本国語大辞典 「第一次産業」の意味・読み・例文・類語

だいいちじ‐さんぎょう‥サンゲフ【第一次産業】

  1. 〘 名詞 〙 イギリスの経済学者コーリン=クラークによる産業分類一つ産業構造を示すため、その組合せから産業を三つに分類した際、主として自然の状態を利用して成立している産業をいう。農業を主体に、林業、水産業、畜産業など。鉱工業を入れる場合もある。→第二次産業第三次産業

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「第一次産業」の意味・わかりやすい解説

第一次産業
だいいちじさんぎょう

産業を3部門に分類した場合の一区分。日本標準産業分類の大分類では農業、林業、漁業がこれに該当する。産業の3部門分割は、C・G・クラークの実証研究に採用されてから広く用いられるようになった。彼は、国民所得水準上昇に伴って就業人口構成の比重が第一次産業で低下し、第二次および第三次産業で上昇することを明らかにしたが、日本の場合、全産業(分類不能の産業を除く)に占める第一次産業の就業人口構成比は、1950年代以降、一貫して減少傾向で推移している。1950年(昭和25)には48.6%とほぼ半分を占めていたが、1985年には9.3%と、10%を割り込む水準にまで低下した。その後も落ち込みに歯止めがかからず、2005年(平成17)の第一次産業の就業人口構成比はさらに減少して、わずか4.9%である。第一次産業では、就業者の高齢化、後継者不足が深刻な問題となっている。

[三浦正史]

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百科事典マイペディア 「第一次産業」の意味・わかりやすい解説

第一次産業【だいいちじさんぎょう】

C.クラークの唱えた産業の3分類において,農業,林業,水産業,牧畜および狩猟業などからなる部門。その生産物は主として生活必需品に属し,生産は自然的条件の影響を受ける割合が大きい。一国の経済発展とともに,生産力の低い部門から高い部門への労働力の移動がおこり,その結果として産業構造は第一次産業から,工業などの第二次産業運輸商業などの第三次産業へと高度化していくものとされている。→ペティの法則
→関連項目産業分類

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