贖物 (あがもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 罪穢(つみけがれ)を祓い清めるときに,その代償として差し出す物品のこと。上代においては,罪穢はともに祓によって消滅すると考えられていたが,…
一幕物 ひとまくもの one-act play
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 戯曲の一種で,幕間なしで演じられるものをいう。いくつかの場面に分れていることもあるが,普通は同じ場面で連続して起る事件を扱い,その構成も比…
松風物 まつかぜもの
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 歌舞伎舞踊および日本音楽の一系統。能の『松風』に取材したもの。宝暦7 (1757) 年 11月初演の壕越二三治作『松似候 (まつににてそろ) 男姿』 (常磐…
記念物 きねんぶつ
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 文化財の分類の一つ。以下の三種に大別される。(1)貝塚、古墳、都城跡、城跡、旧宅等の遺跡で国にとって歴史上または学術上価値の高いもの、(2)庭園…
曲物 まげもの
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- ヒノキやスギなどの薄板を円形、楕円(だえん)形に曲げて、これに底板を取り付けた容器。綰物(わげもの)、檜物(ひもの)ともいう。日本では、その存在…
芽物 めもの
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 芽物野菜ともいい、発芽してまもない幼植物を野菜とするもの。タデ(ベニタデ)の芽、コショウソウの芽、ダイコンの穎割(かいわ)れなどは料理の妻物(…
物神性 ぶっしんせい Fetischcharakter ドイツ語
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 資本主義社会は、社会的分業と生産手段の私的所有に基づく社会であり、労働は私的生産者によって相互に独立して営まれている。相互に独立して営まれ…
公物 (こうぶつ)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 国や公共団体によって直接公の目的のために供用される個々の物をいう。公物の観念を有体物に限るか,という問題があるが,実際上公物として問題にな…
時代物 (じだいもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 人形浄瑠璃,歌舞伎狂言の分類の一つ。江戸時代よりも古い時代のさまざまな事件を題材に扱って仕組みの骨格(〈世界〉)とし,人物の名も歴史上知ら…
血達磨物 (ちだるまもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 歌舞伎狂言の一系統。細川家火災の際,重宝達磨の一軸を忠臣が血で守り,血染めの達磨となったという実録に取材した,男色とマゾヒズムがモティーフ…
判物 (はんもつ)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 中世,近世の武家文書に用いられる文書名の一つ。広義には室町時代より江戸時代にかけて,上位の者より下位へ向かって発せられる文書のうち,差出者…
変化物 (へんげもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 歌舞伎舞踊の一系統。いくつかの小品舞踊を組み合わせて構成し,踊り手が違った役柄をそれぞれ扮装をかえて踊りわけるもの。役柄の数によって,五変…
曲物 (まげもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 薄く削った片木板(へぎいた)をたわめて筒形にし,底を別の板でふさいだ木の容器。檜物(ひもの),綰物(わげもの),まげワッパともいう。日本で…
丸本物 (まるほんもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 歌舞伎狂言の成立による分類の一つ。義太夫狂言。院本(いんぽん)物,義太夫物,竹本劇,でんでん物(太棹三味線の音からとる),丸本歌舞伎(戸板…
茹物 (ゆでもの)
- 改訂新版 世界大百科事典
- ゆでた物,つまり湯を利用して材料を熱処理した料理。〈ゆでる〉とほぼ同義の語には〈湯煮する〉〈ゆがく〉〈ゆびく〉〈ゆどる〉〈あおる〉などがあ…
つけ‐もの【付物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 主体となるものにつけ添えたもの。本体に付属して作ったもの。つきもの。[初出の実例]「下の字はつけものぞ。許下、洛下、呉下なんどと…
でき‐ぶつ【出来物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =できもの(出来物)③
てごと‐もの【手事物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 地唄や箏曲で、歌よりも手事②の部分を重要視した曲。「残月」「四季の眺め」「笹の露」「八重衣」「新ざらし」「岡康砧(おかやすぎぬた)…
ながうた‐もの【長歌物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 地歌の一種。三味線組歌の次に起こった新様式の種類。延宝(一六七三‐八一)の頃、多賀朝湖(英一蝶(はなぶさいっちょう)の俳名)が作詞…
なか‐もの【中物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =なかぎり(中切)④〔投機市場論(1926)〕
ななつ‐もの【七物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① =ななつどうぐ(七道具)②[初出の実例]「或は大鎧に七物(ななツモノ)持つ時もあり」(出典:太平記(14C後)二二)② 七品の料理。[初…
なみのひら‐もの【波平物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 薩摩国(鹿児島県)谷山郷波平の刀工が製作した刀。とくに行安の製作した刀。
なみ‐もの【並物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 価格・状態などが普通の品物。通常の物。[初出の実例]「中から下のなみ物が揃ひにくゐ」(出典:浄瑠璃・心中刃は氷の朔日(1709)上)
なや‐もの【納屋物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 江戸時代、領主の売米や専売商品を蔵物というのに対する語で、荷積問屋・荷受問屋・仲買・小売などの民間商人により直接売買される米その…
こけい‐ぶつ【固形物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 形状が固形体である物体。かたまった形をしているもの。食物についていうことが多く、流動物に対して用いる。[初出の実例]「活溌なる酸素…
きんかい‐もの【近海物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 近海で漁獲した魚類。⇔遠洋物。[初出の実例]「小田原の近海(キンカイ)ものだ」(出典:どぜう地獄(1924)〈岡本一平〉二二)
きんぴら‐もの【金平物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 江戸時代、万治・寛文(一六五八‐七三)の頃流行した金平浄瑠璃作品の類。また、それを脚色した作品。
くちとり‐もの【口取物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =くちとりざかな(口取肴)
こまち‐もの【小町物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 小野小町の伝説に取材した能楽、浄瑠璃、歌舞伎作品や歌謡などの総称。謡曲の「草子洗小町」「卒都婆小町」など。
こし‐の‐もの【腰物】
- 精選版 日本国語大辞典
- ⇒こし(腰)の物
しずめ‐もの(しづめ‥)【鎮物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 地鎮祭のとき、地霊を鎮めるために地中に埋めるもの。昔は、鉄の人像、鏡、剣、矛、盾などを折櫃(おりびつ)に入れて埋めた。[初出の実例]…
したし‐もの【浸物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「ひたしもの(浸物)」の変化した語 ) =したし(浸)[初出の実例]「大夫は葉胡蘿などそろへてしたし物になして」(出典:浮世草子・色…
さい‐もつ【賽物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 神仏に祈祷する時に供える物。また、神仏にお礼参りする時に供える物。[初出の実例]「賽物開扉等に托し」(出典:教部省番外‐明治六年(18…
辛物 (カラモノ)
- 動植物名よみかた辞典 普及版
- 植物。アブラナ科の越年草,園芸植物,薬用植物。ダイコンの別称
び‐ぶつ【美物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 鳥・魚などの味のよいもの。ごちそう。びもつ。[初出の実例]「此は極たる美物也」(出典:今昔物語集(1120頃か)四)[その他の文献]〔礼記…
ひやし‐もの【冷物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 水や氷などで冷やして食する食物の総称。〔日葡辞書(1603‐04)〕② 太刀、刀類の異称。[初出の実例]「頼員が帯せし細身作りの冷(ヒヤ)し…
びんご‐もの【備後物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 鎌倉末期から室町末期にかけて備後国の刀工、三原正家および法華一乗の一門が製作した刀の称。
はらい‐もの(はらひ‥)【払物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 売り払ってもいい不用品。[初出の実例]「寺社方より払物に於出之は、町奉行の番所え申断之、其上買取之」(出典:御触書寛保集成‐三六・…
いそぎ‐もの【急物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 急いで作ったり届けたりしなければならない品物。急ぎの仕事、注文。② 相場が変わったりしたために急いで処分したい株。
いたみ‐もの【痛物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 破損した物。腐った物。[初出の実例]「二三十置いてあった機械の動かない傷み物の中から」(出典:不良児(1922)〈葛西善蔵〉)② 破損し…
あまり‐もの【余物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 使った後で残ったもの。余分のもの。また、必要とされず役に立たないもの。[初出の実例]「かづくべきほどすぎぬればよものうらのあまりも…
あやつり‐もの【操物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 巧妙な装置を施した物。[初出の実例]「自二禁裏一被レ下あやつり物、勧修寺申出之間遣レ之」(出典:看聞御記‐永享四年(1432)一二月二…
あんき‐もの【暗記物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 暗記を特に必要とする学科や学習内容。また、それらを暗記すること。[初出の実例]「諳記物か何かをしてゐられた」(出典:桑の実(1913)…
あん‐ぶつ【暗物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 淫売(いんばい)婦。→暗者(あんじゃ)②
あか‐もの【赤物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① ツツジ科の常緑小低木。日本各地の山地に生える。高さ一五~三〇センチメートル。葉は革質で、長さ一・五~三センチメートル、幅一~二…
おりがみ‐もの(をりがみ‥)【折紙物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 折紙付きのもの。鑑定結果を証明する折紙の付いている貴重な道具類。② 特に、大小刀の価格の金四枚以上(すなわち金三〇両以上)である…
いんさつ‐ぶつ【印刷物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 文書、書籍など印刷されたものの総称。刷りもの。〔郵便法(明治三三年)(1900)〕
じゅう‐ぶつ(ヂュウ‥)【重物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =じゅうもつ(重物)[初出の実例]「重物(ジウブツ)を負するに」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉一一)
しょうがい‐ぶつ(シャウガイ‥)【障害物・障碍物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① さまたげになるもの。じゃまもの。[初出の実例]「此等の障碍物(シャウガイブツ)を冒して、先づ第一に争奪の目的物となるのは」(出典:銃…
じ‐ぶつ【時物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 時節にふさわしいもの。時節にかなったもの。[初出の実例]「然則歳光時物、好レ事者賞而可レ憐」(出典:懐風藻(751)秋日於長王宅宴新羅…