コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

判物 はんもつ

6件 の用語解説(判物の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

判物
はんもつ

古文書の様式。守護,領主,大名などが判 (書判,花押 ) を自署した文書。室町時代以降の呼び名で,感状,所領給与,安堵,特権の付与,承認などに際し用いられた。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

はん‐もつ【判物】

室町時代以降、将軍・大名などが所領安堵(あんど)などを行う際に花押を署して下達した文書。江戸時代には朱印状黒印状より権威のあるものとされた。御判物。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

判物【はんもつ】

室町時代以降,将軍・守護・大名が発給した直状(じきじょう)形式の文書で,発給者みずからが花押(かおう)を据えたものをいう。所領の給与・安堵(あんど),特権の付与などを行う場合に用いた。
→関連項目預状安堵状寛文印知公家領知行知行宛行状

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

はんもつ【判物】

中世,近世の武家文書に用いられる文書名の一つ。広義には室町時代より江戸時代にかけて,上位の者より下位へ向かって発せられる文書のうち,差出者の花押の記してあるのをいう。やや限定しては,将軍・守護・大名の発給する文書で,発給者がみずから花押を据えた文書をいう。類似の名称が付けられる文書に,書下(かきくだし),直書(じきしよ)(直状)あるいは書状があり,時代により文書により,名称(文書名)のつけかたに多少の混乱がある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

はんもつ【判物】

古文書の一様式。室町時代以降、将軍や大名が書判すなわち花押を加えて所領の宛行あておこない・安堵などを行なった下達文書。御判。御判物。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

判物
はんもつ

武家様文書の一形式。室町・戦国時代以後、上位者が花押(かおう)を据え下位の者に出した文書のこと。広義には、印判(いんぱん)を使用しているもの(印判状)を除いたもので、守護や大名が自ら花押を加え、所領の宛行(あておこない)や安堵(あんど)など公的な場合に発給された下達(げだつ)形式、直状(じきじょう)形式の文書の総称。同じく花押を据えてはあるが私的性格の強い書状に対置されるものである。花押の位置は、袖(そで)、奥、日下(につか)(日付直下)の3種がある。南北朝・室町期に守護以下の武士が出した書下(かきくだし)は、戦国期には判物とよばれるようになる。室町幕府の将軍が自ら花押を加えた文書は、御判(ごはん)、御判物とよばれた。安土(あづち)桃山・江戸時代には、領知判物や、代替りの際の継目(つぎめ)判物などに使用され、また戦国末から江戸時代には、花押と印判を併用したより厚礼なものも増える。[大久保俊昭]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の判物の言及

【安堵】より

…なお中世武家権力を主従制的・統治権的支配の二元性においてとらえる学説が有力であり,少なくとも初期室町幕府では,安堵は足利直義の管轄した統治権的支配の中核であったが,安堵が本来そのような性格のものであったかどうかは,なお未解決な問題といえよう。【笠松 宏至】
[近世]
 江戸時代には主君から給与された所領知行は一代限りという原則のもとに,相続は許可制をとり,将軍代替りの際には判物(はんもつ)あるいは朱印状によって継目安堵が行われ,大名よりは判物や黒印状をもって行われた。朱印状によって安堵された所領は総称して朱印地というが,大名領が領分,旗本領が知行所と呼ばれるのに対し,狭義には寺社領のみを指す。…

【書下】より

…ここにおいて書下は,差出人の専裁的な面を膨張させた文書に変化する。戦国大名,近世大名の発する判物(はんもつ)とは,この守護書下の系譜をひく文書ということができる。【富田 正弘】。…

【公家領】より

…ちなみに江戸中期の宮・公家(106家)の総高は4万6600石となっている。家領の大小は,家格の高下,家々の新古,幕府との密接度によって決定され,領知状における判物・朱印状の区別は,諸大名の場合には一応10万石以上が判物,以下が朱印状であったのに対し,公家の場合は家格・官位によって区別があり,清華・大臣家以上および従一位には判物,それ以下には朱印状をもって発給された。また家領のほか,1634年(寛永11)以降には未家督者に対し〈方領(ほうりよう)〉が支給されたが,これは200石より50石までで一定していない。…

【武家様文書】より

…これには竪紙(たてがみ)奉書と折紙(おりがみ)奉書の2様があった。室町時代地方分権化した有力守護大名はみずから花押を据えた直状を多く用い,これを書下(かきくだし)とか判物(はんもつ)と称した。戦国時代になると各地の戦国大名が印章を捺した印判状(いんばんじよう)を発するようになり,所領の充行(あておこない)や安堵(あんど)などの恩給文書には判物,領内治政の民政文書には印判状を用いた。…

※「判物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

判物の関連キーワード袖判外交文書傘連判準文書勅旨印判状島津家文書公式様文書村方文書右筆書

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

判物の関連情報