デジタル大辞泉
「イポー」の意味・読み・例文・類語
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イポー
Ipoh
マレーシアの半島部北西,首都クアラ・ルンプルの北約230km(道路距離)にある都市。ペラ州の州都で人口53万7000(2000)。世界屈指のスズ産地キンタ盆地の中心に位置し,1890年代に本格的に始まったスズ鉱山の開発により発展した。とくに,95年に海岸の町テロック・アンソンへ鉄道が通じてから人口増加が著しい。その後ペラ州がゴムの大産地になると,イポーは商業・サービス業の大中心地に成長した。スズの生産は主として中国人労働者の移入で行われたので,今日でも華人人口がきわめて多く,とくに客家(ハツカ)の拠点として有名である。郊外に造成された工業団地には,外資と華商の合弁による企業も出現している。
執筆者:太田 勇
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イポー
いぽー
Ipoh
マレーシア本土、マレー半島西岸のペラク州の州都。人口56万6211(2000)。半島脊梁(せきりょう)山脈の西麓(せいろく)、キンタ川河谷上流に位置する。キンタ河谷はマレーシア有数の錫(すず)の生産地で、イポーはその中心として発達した。市の周辺には錫の採掘跡である多数の池沼が散らばる。錫取引の中心で商況活発であり、華僑(かきょう)の富商の居住も多い。半島縦貫鉄道の通過地で、東方には休養地として有名なカメロン高原が展開する。
[別技篤彦]
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イポー
Ipoh
マレーシア,マレー半島西部,ペラ州の州都。マレーシア第2の大都市。キンタ峡谷に広がるスズ鉱床地帯の中心に位置し,クアラルンプールとともに最大のスズ精鉱の集散地である。ゴムの集散地としても重要。国内ではザボン,ナンキンマメの特産地として知られる。郊外にタセク,ジュラパン両工業団地が開発され,セメントや軽工業が盛んである。郊外にサンパオトン (三宝洞) と呼ばれる鍾乳洞があり,中に仏教寺院が造営されている。人口 29万 3849 (1980) 。
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イポー
マレーシア,マレー半島西部,ペラ州の州都。コルブ山(2182m)の西麓にある。鉄道の要地で空港もある。世界有数のスズ産地に位置し,同州のゴム産業の中心でもある。スズ鉱山の労働力として来住した華人(とくに客家)が多い。53万6832人(2000)。
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