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スズ スズ tin

翻訳|tin

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スズ
スズ
tin

元素記号 Sn ,原子番号 50,原子量 118.710。周期表 14族,炭素族元素の1つ。最も古くから知られていた金属元素の1つで,天然にはスズ石として産し,これがほとんど唯一の鉱石である。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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栄養・生化学辞典の解説

スズ

 原子番号50,原子量118.70,元素記号Sn,14族(旧IVa族)の元素.必須微量元素

出典|朝倉書店
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スズ
すず
tin

周期表第14族に属し、炭素族元素の一つ。

歴史

スズはもっとも古くから知られた金属の一つで、紀元前数千年のころから地中海沿岸諸国、ペルシア、インド、中国などで広く知られていた。また少なくとも銅との合金の青銅として石器時代に続く時代に使用され、いわゆる青銅器時代を画している。ペルーのインカ遺跡からは銅に加えるための純粋なスズがみいだされている。スズという名称の起源は明らかでないが、中国では周代の紀元前1000年ごろ、すでに錫(すず)という文字が使われ、スズ冶金(やきん)、青銅などが詳しく記されている。日本では古代の青銅器製品はほとんどが中国、朝鮮からの輸入品であったし、スズそのものが知られていたわけではない。しかしスズそのものについては、8世紀ごろの記載があり、白(しろめ)、白鑞(しろめ)、白(ろう)などとよんでいた。宇田川榕菴(うだがわようあん)の『舎密開宗(せいみかいそう)』(1837)には「斯丹紐母(スタンニユム)、錫」と記されている。ラテン語のstannumの名称は初めはスズを意味したものではなく、銀と鉛との合金に対して用いられたが、4世紀になってスズをさすようになった。元素記号はこの語からきている。[守永健一・中原勝儼]

製法

天然に錫石SnO2として産する。鉱石を炭素、珪石(けいせき)、石灰石などを加えて電気炉内で溶錬して金属とする。不純物の鉄が含まれるので、さらに還元剤などを加えて電気炉で溶錬を繰り返して粗スズを得る。これを乾式法または電解法で精錬する。このほかにブリキスズから回収される。ブリキスズを陽極として水酸化ナトリウム溶液中で電解する方法や、加圧した塩素ガスによってスズのみを塩化物とする塩素法などがある。
 2011年の世界のスズの鉱石生産量は約30万1000トンで、主要国は中国(約42.2%)、インドネシア(約25.9%)、ペルー(約9.6%)である。また電気スズの生産量は約36万7000トンで、アジア(約82.6%)、北南米(約14.2%)、ヨーロッパ(約3.0%)、消費量は約38万3000トンで、アジア(約69.7%)、ヨーロッパ(約17.8%)北南米(約12.3%)となっている(WBMS:世界金属統計局)。[守永健一・中原勝儼]

性質

α(アルファ)-スズ、β(ベータ)-スズの2変態があり、低温で安定なのはα型で、18℃以上でβ型が安定になる。普通白色で、金属光沢があるのがβ-スズで、白色スズともよばれる。これを零下30℃以下に長時間保つとα-スズ(灰色スズという)になる。このとき金属状スズは表面に突起を生じ、ついには粉状に壊れてしまう。この現象は19世紀にロシアの博物館のスズ製品でみつけられ、スズペストとよばれた。通常は銀白色の金属で展性、延性に富み、箔(はく)や線に加工することができる。金属スズを曲げるときパチパチと音を発するが、これはティンクライTin Cry(錫鳴り)といわれている。
 スズは空気中で安定であるが、熱すると燃えて酸化スズ()となる。ハロゲンとは激しく反応して四ハロゲン化物を生じる。酸には水素を発して溶け、スズ()塩となるが、濃硝酸ではスズ酸(酸化スズ()の水和物)SnO2nH2Oをつくる。水酸化アルカリ溶液に溶けて亜スズ酸塩をつくる。[守永健一・中原勝儼]

用途

スズは無害で耐食性に優れ、空気中で変色せず、外観が美しいので、鉄、鉄鋼、銅などの表面にめっきする。とくに鉄板の表面にめっきしたものをブリキという。スズめっきの対象は食器、美術工芸品から電子部品まで広い範囲にわたる。また、はんだ、青銅、減摩合金、易融合金など合金としての用途が広い。酸化物は窯業用顔料、うわぐすり(釉)、研摩剤などに、有機スズ化合物はポリ塩化ビニルの安定剤、農業用殺菌剤、重合触媒などに用いられる。[守永健一・中原勝儼]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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