含む(読み)フクム

デジタル大辞泉 「含む」の意味・読み・例文・類語

ふく・む【含む】

[動マ五(四)]
かんだり、飲みこんだりせず、物を口の中に入れたままの状態を保つ。また、口でくわえる。「水を口に―・む」「マウスピースを―・む」
成分・内容としてうちに包みもつ。また、ある範囲の中に要素として入っている。包含する。「この温泉は硫黄分を―・んでいる」「予備費の―・まれた予算案
思いや感情などを心の中におさめてもつ。「非難を―・んだ言い方」
事情をよく理解して心にとめておく。「その点を―・んでおいてください」
ある感情を表情態度に表す。ようすを帯びる。「悲しみを―・んだ目つき」
中に包み持つような形になる。ふくらむ。
指貫さしぬきの裾つかた、少し―・みて」〈・若菜上〉
[可能]ふくめる
[動マ下二]ふくめる」の文語形
[類語]含有する包含する内含する内包する包括する包蔵する包摂する収納する含める収める収まる入れる仕舞う仕舞い込むぞうする収蔵する格納する収録する収載する

ほほ・む【含む】

[動マ四]花がつぼみのままでいる。ふふむ。〈新撰字鏡
[動マ下二]ふくむようにする。ふくめる。
「ほととぎす鳴かぬ嘆きのもりに来ていとども声を―・めつるかな」〈散木集・二〉

ふふ・む【含む】

[動マ四]
花や葉が芽やつぼみのままである。
「卯の花の咲く月立ちぬほととぎす来鳴きとよめよ―・みたりとも」〈・四〇六六〉

㋐口の中に入れて持つ。ふくむ。
「(玉ヲ)口に―・みて」〈・上〉
㋑内に包み持つ。
とりの子のごとくして、ほのかにしてきざしを―・めり」〈神代紀・上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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