網地島(読み)アジシマ

デジタル大辞泉 「網地島」の意味・読み・例文・類語

あじ‐しま〔あヂ‐〕【網地島】

宮城県東部、牡鹿おしか半島先端の南西約5キロメートルにある島。周囲18.3キロメートル、面積6.6平方キロメートル。三陸復興国立公園に属する。

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日本歴史地名大系 「網地島」の解説

網地島
あじしま

牡鹿半島南端鮎川あゆかわ港から南西約五キロに位置する離島。東西およそ一・五キロ、南北五・五キロと、北西から南東に細長く、面積は六・八平方キロ。中央部が標高一〇一メートルのほぼ平坦な島である。島の北端に網地浜、南端に長渡浜ふたわたしはま集落があり、近世以降それぞれ別の村であったが、明治二二年(一八八九)の町村制施行により、両浜とも鮎川村に属した。「封内風土記」に「流謫罪人之地也」とあり、仙台藩の近流の地であった。さらに馬事留(「宮城県史」所収)によれば「奥州仙台遠嶋出生駒」として「あち嶋」の名があり、馬産の地であったことがうかがえる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「網地島」の意味・わかりやすい解説

網地島
あじしま

宮城県中部、牡鹿(おしか)半島の先端西側にある島。石巻市(いしまきし)に属する。面積6.43平方キロメートル。南北約5.5キロメートル、東西1.5キロメートルの南北に長い島で、北端には網地、南端には長渡(ふたわたし)の集落があり、農漁業に従事している。気候寒暖の差が少なく、亜熱帯植物自生。島の中央部はほぼ平坦(へいたん)で、これは全島海岸段丘であることによる。三陸復興国立公園(旧、南三陸金華山国定公園)に含まれ、白浜海水浴場がある。石巻(いしのまき)港から田代島―網地島―鮎川(あゆかわ)を結ぶ網地島ラインが運航されている。人口のもっとも多かった1955年(昭和30)には3299人の住民がいたが、2009年(平成21)には505人に減少している。

[青柳光太郎]

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改訂新版 世界大百科事典 「網地島」の意味・わかりやすい解説

網地島 (あじしま)

宮城県石巻市の旧牡鹿町に属する島。最高点101m,面積6.4km2。牡鹿半島の南端から西方約6kmに位置し,半島南端と同じくジュラ紀ケツ岩,砂岩よりなる。北西~南東に長く,数段の海岸段丘が発達している。池ノ浜,網地,長渡(ふたわたし)の3集落に人口が集中し,714人(1995)が居住する。男子の大半が遠洋・沖合漁業に従事する半農半漁の村である。石巻,田代島,旧牡鹿町鮎川との間に定期船がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「網地島」の意味・わかりやすい解説

網地島
あじしま

宮城県東部,牡鹿半島南端の沖合い,仙台湾に浮かぶ島。石巻市に属する。北西―南東方向に長く,最高点 101m。数段の海岸段丘からなる美しい島。網地(あじ),長渡(ふたわたし)の漁村は規模は小さいが,多くの水揚げ量がある。ワカメやノリの浅海養殖も盛ん。三陸復興国立公園に属する。面積 6.49km2。人口 247(2020)。

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