アース(読み)あーす(英語表記)earth

翻訳|earth

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アース」の意味・わかりやすい解説

アース
あーす
earth

電気回路の一部または電気機器を大地と導線で結び、大地と電位を等しくすること。大地アース、グランドground(接地する)ともいう。絶縁に異常の生じた機器に人が触れても、アースしてあれば、人と機器の間の電位差が小さいため、人には電流が流れにくく、感電を防ぐことができる。このため、アースの方法は法規(電気設備技術基準)で定められている。なお、家庭用テレビのように、使用電圧が低く乾燥した場所で使用し感電の危険性の少ない電気製品では、アースはかならずしも必要とされていない。ただし、落雷などで大電流が流れたとき、アースをしていない場合はもちろん、たとえアースをしていても大地との間にわずかに抵抗があり、機器に触れると危険な場合もあるので注意が必要である。エレクトロニクス、通信用の機器などでは、危険防止よりも、動作の安定、雑音の軽減のために内部回路を筐体(きょうたい)(機器類を収めた箱)にアースする。これを筐体接地(シャーシグランドchassis ground)、あるいはシャーシアースといい、前述の大地アースと記号を違えて区別している。

布施 正・吉澤昌純]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アース」の意味・わかりやすい解説

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