デジタル大辞泉
「ア」の意味・読み・例文・類語
あ[感]
[感]
1 何かを急に思い出したりしたときに思わず発する語。あっ。「あ、しまった」
2 呼びかけに用いる語。
「主人―と言へば、郎等さと出づべき体なり」〈盛衰記・六〉
3 応答に用いる語。はい。
「いかがはせんとて、ただ―と、言請けをしゐたり」〈古本説話集・六七〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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あ
- 〘 感動詞 〙
- ① 驚いたり感動したりしたときに発する声。あっ。
- [初出の実例]「噫(ア)乎母の甜(あま)き乳を捨てて我死なむか〈国会図書館本訓釈 噫 阿〉」(出典:日本霊異記(810‐824)中)
- 「『あ射たり射たり』と感ずる声」(出典:太平記(14C後)一二)
- ② 人に呼び掛けるときの語。
- [初出の実例]「主人あといへば、郎等さと出づべき体なり」(出典:源平盛衰記(14C前)六)
- ③ 人の呼び掛けや、話に答える語。狂言では、多く不承知の場合に言う。→ああ(嗚呼)③。
- [初出の実例]「いかがはせむとて、ただ『あ』と、ことうけをしゐたり」(出典:古本説話集(1130頃か)六七)
- 「『あちへうしよ』『ア』『アアとはおのれにくいやつの』」(出典:虎寛本狂言・末広がり(室町末‐近世初))
- ④ がっかりしたり、いやになったりしたときに発する語。
- [初出の実例]「あ、何だか陰気臭くって為様が無い」(出典:薄衣(1899)〈永井荷風〉一)
- ⑤ 相手のことばに安心したり、思いついたことを口に出したりする際に発する語。
- [初出の実例]「ア、其れで安心致しました」(出典:火の柱(1904)〈木下尚江〉二九)
あの補助注記
①の例「霊異記」の「噫乎」は、「アア」と読む可能性もある。
あ【あ・ア】
- 〘 名詞 〙 五十音図の第一行第一段(ア行ア段)に置かれ、五十音順で第一位のかな。いろは順では第三十六位で「て」の次、「さ」の前に位置する。現代標準語の音韻では、五母音の一つaにあたる。後舌の大開き母音。小文字で「つぁ」「ふぁ」のように方言音、外来語音を表わすことがある。「あ」の字形は「安」の草体から、「ア」の字形は「阿」の偏の変化。ローマ字ではaと書く。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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あ
五十音図第1行第1段の仮名。平仮名の「あ」は「安」の草体から、また、片仮名の「ア」は「阿」の偏から変化してできたものである。万葉仮名では「阿、安、婀、鞅(以上音仮名)、足(訓仮名)」などが使われた。ほかに草仮名としては「
(阿)」「
(愛)」「
(悪)」などがある。
音韻的には、5母音の一つ/a/にあたる。東京語などでは、奥舌の[a]よりもやや舌が前寄りで、口の開きの大きい中舌広母音である。ア段長音の引き音節部分を、「おかあさん」「おばあさん」などのように表しもする。また表記上はアであっても、音の連なり方によって、「ピアノ→ピヤノ」「バアイ(場合)→バヤイ/バワイ」「オンアイ(恩愛)→オンナイ」などと発音されたりする。
なお「阿吽(あうん)の仁王」「阿吽の呼吸」などと使われる「阿吽」の「阿」は、悉曇(しったん)十二母音の初音で、物事の初めの意で用いられ、口を開いた形相や吐息をも表す。
[上野和昭]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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