ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オット」の意味・わかりやすい解説
オット
Ott, Heinrich
スイスの神学者。 K.バルトおよび R.ブルトマンのもとに学び,前者のもとで学位論文『ルドルフ・ブルトマンの神学における歴史と救済史』 Geschichte und Heilsgeschichte in der Theologie Rudolf Bultmanns (1955) を完成。バーゼル大学の組織神学の講師をしながら,バーゼル市郊外のアリスドルフの牧師を兼ね,1962年バルトの後継者として同大学組織神学正教授となる。思想的にはバルトとブルトマンの間に立つが,『思考と存在-マルティン・ハイデガーの道と神学の道』 Denken und Sein. Der Weg Martin Heidegger und der Weg der Theologie (59) は,師バルトとの距離を一層大きいものにした反面,ハイデガーからは高く評価された。 66,78年に来日。エキュメニカル (→エキュメニズム ) な関心も強い。このほか著書には『終末論』 Eschatologie (58) ,『教義学と宣教』 Dogmatik und Verkündigung (61) ,『現実と信仰』 Wirklichkeit und Glaube (I.66,II.69) ,『信仰の応答』 Die Antwort des Glaubens (72) などがある。
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