精選版 日本国語大辞典 「かは」の意味・読み・例文・類語
か‐は
(イ) 詠嘆を含んだ疑問の意を表わす。文中用法の場合、「は」助詞は、きわめて軽く間投助詞的に添えられたものであるため、詠嘆の意が弱いが、文末用法の「は」助詞は、感動表現としてかなり積極的にはたらいているため、詠嘆の意の強い例が多い。
(ロ) 反語の意を表わす。
※竹取(9C末‐10C初)「あふ事も涙にうかぶ我が身には死なぬ薬も何にかはせむ」
[語誌]「やは」は上代に例が見られるが、「かは」は中古になってから現われた。文中用法で係り結びを起こし、疑問や反語の意を表わす点は「か」の用法と同じだが、「か」よりも反語を表わす傾向が強い。文末用法ではその傾向がさらに強くなる。「は」が付くことによって反語の意を明示的に表わし、「か」との機能分担を行なっていると見られる。
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