日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギアナ高地」の意味・わかりやすい解説
ギアナ高地
ぎあなこうち
Planalto da Guiana
南アメリカ大陸北部、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナおよびブラジルにまたがる山塊。ブランコ川とエセキボ川を結ぶ低地帯で東西に二分される。西部の山塊には最高峰ネブリナ山(3014メートル)やロライマ山などの高山があるが、東部の山塊はおおむね1000メートル以下の低山である。ギアナ楯状地(たてじょうち)とよばれる安定地塊で、先カンブリア時代の岩類よりなる。西部の山塊では、古期の変成岩類、火成岩類を水平に覆う先カンブリア時代の厚く堅硬な堆積(たいせき)岩層(ロライマ層)が広く分布し、これを頂上に頂いたテーブル状の孤立峰(テプイ)が多数散在している。山塊周辺部には、セロ・ボリーバル鉄山(ベネズエラ)、セラ・ド・ナビオ・マンガン鉱山(ブラジル)などの大規模な鉱山がある。
[松本栄次]