クレスピダッダ

デジタル大辞泉 「クレスピダッダ」の意味・読み・例文・類語

クレスピ‐ダッダ(Crespi d'Adda)

イタリア北部、ミラノの北東約35キロメートルにある町。19世紀後半、資本家のクリストフォロ=ベニーニョ=クレスピが建設した企業都市。クレスピはイタリアの産業革命期において、資本家と労働者の間に人間的な関係を築き、快適な労働環境を創りあげようとした。1995年に世界遺産文化遺産)に登録された。

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百科事典マイペディア 「クレスピダッダ」の意味・わかりやすい解説

クレスピ・ダッダ

イタリア北西部,ロンバルディア州ミラノベルガモ中間に位置する町。この町は19−20世紀初頭,ヨーロッパ北アメリカで労働者に住居を提供するために産業資本家が建設したカンパニータウン企業城下町)の一例赤煉瓦屋根の同じ形をした住宅が並ぶ。現在も一部が使用されているが,社会的・経済的変化から存続が危ぶまれている。1995年,世界文化遺産に登録。

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世界遺産詳解 「クレスピダッダ」の解説

クレスピダッダ【クレスピ-ダッダ】

1995年に登録されたイタリアの世界遺産(文化遺産)で、ミラノの北東部、アッダ川とブレンブロ川が合流する三角地帯の渓谷に位置する企業都市。クリストフォロ・ベニーニョ・クレスピ(1833~1920年)が、技術的にも優れた綿紡績工場を建設したのが始まり。クレスピは労使間の豊かな人間関係に基づく理想郷を築くため、労働者とその家族の町づくりに取り組んだ。このように人類史上の重要な時代を例証する優れた技術の集積建築様式、建造物群を保存するため、世界遺産に登録された。◇英名はCrespi d'Adda。赤レンガの屋根が特徴的な労働者住宅の町並みが当時のままに残っている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレスピダッダ」の意味・わかりやすい解説

クレスピ・ダッダ
Crespi d'Adda

イタリア北西部,ロンバルディア州のアッダ川流域に建設された産業労働者のためのカンパニー・タウン (同業組合の町) 。 19~20世紀初頭,産業革命の進展とともに,よりよい労働条件を望む労働者の要求にこたえ,啓蒙的な事業家が住居を提供する事例が数多くみられた。そうしたなかの一つで,赤煉瓦の屋根が続く美しい町並みが保存されている。家屋の一部は現在も産業利用されているが,地理的条件から産業人口は減少を続け,経済環境も悪化し存続が危ぶまれている。 1995年世界遺産の文化遺産に登録。

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