日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴニオメーター」の意味・わかりやすい解説
ゴニオメーター
ごにおめーたー
goniometer
分光角や回折角を測定する器械、周波数が等しい二つの交流の間の位相角を測定する電気計器、電波が到来する方向を測定する計器(電波用ゴニオメーター)など幅広い内容を含む角度計。
機械的なゴニオメーターは、円周目盛り付きの回転台という一般的構造をもち、対象物の面または線を検出するための光学器械や検出器などと組み合わせて用いられる。
電気的なゴニオメーターは、基準の交流波(正弦波電圧または電流)に対して任意の位相関係にある交流をつくりだす機械または回路を用いて、対象とする交流波の電気的位相角を測定するもので、電波方向探知器などに用いられる。位相を任意に変化させる機械としては、基準の交流で励起される2組の固定コイルとその磁場中で回転する第三のコイルとからなる誘導型ゴニオメーター、固定板と回転板とからなる可変コンデンサー2組を用いる静電型ゴニオメーターなどがある。また、任意の位相角を電子回路によってつくるものもある。
[三井清人]