サンジエ(読み)さんじえ(その他表記)Gustave Singier

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンジエ」の意味・わかりやすい解説

サンジエ
さんじえ
Gustave Singier
(1909―1984)

フランスの画家。ベルギーのバルヌトン生まれ。1919年、10歳のとき両親とともにパリに移住、のちフランス国籍となる。14歳ごろから絵を描き始め、1923年から3年間エコール・ブールで装飾美術を学び、室内装飾家として生計をたてる。その間もモンパルナスの画塾に通い、ルーブル美術館でも研究を重ね、1936年以降はアンデパンダン展サロン・ドートンヌ、さらにはサロン・デ・チュイルリーなどに出品、1945年には、かつての「フランス伝統の青年画家」グループの一員としてサロン・ド・メの創設に参画した。初期にはキュビスムフォービスム表現主義などの影響がみられるが、第二次世界大戦後は抽象様式に向かった。彼は風景から着想を得ることが多く、とりわけ水や光にひかれた。そうした自然の対象を、彼は自己の内面を通して色彩と形態の音楽的なハーモニーに変形する。彼が好んで用いる色は青であり、多様な色調の青が織り成す諧調(かいちょう)は快い。ル・モアルJean Le Moal(1909―2007)やマネシエらと共通するところも多いが、ニュアンスに富んだ装飾的傾向がサンジエの特徴である。

[大森達次]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンジエ」の意味・わかりやすい解説

サンジェ
Singier, Gustave

[生]1909.2.11. バルヌトン
[没]1984.5.5. パリ
ベルギー生れのフランスの画家,デザイナー。 1918年からパリに移住しフランスに帰化。アカデミー・モンパルナスに学んだ。初期には表現主義的な作風の絵を描いたが,1930年代後半から明るい色彩による抒情的な抽象画に変り,A.マネシエや J.ル・モアルらとともに活躍。サロン・ド・メの創設会員。

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