ショウドウツバメ(読み)しょうどうつばめ(英語表記)sand martin

翻訳|sand martin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショウドウツバメ」の意味・わかりやすい解説

ショウドウツバメ
Riparia riparia; sand martin

スズメ目ツバメ科。全長 12~14cm。日本に生息するツバメ類の最小種。過眼線より上の頭部背面,尾羽は褐色,腹面は白色で,胸に褐色の横帯がある。ユーラシア大陸と北アメリカ温帯冷帯に広く繁殖分布する。繁殖を終えると,アフリカのサハラ砂漠の南部や中央アメリカ,南部を除く南アメリカミャンマーからインドネシア北部,フィリピンなどに渡って越冬する。湖や河川海岸などの付近に生息し,湖畔河岸,海岸などの砂層の崖に長さ 20~100cmの横穴を掘って営巣する。集団繁殖し,1ヵ所の営巣場所には 10~2000つがいが集まる。日本では北海道で繁殖しているが,本州以南では渡りのときに通過する旅鳥(→渡り鳥)である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ショウドウツバメ」の意味・わかりやすい解説

ショウドウツバメ
しょうどうつばめ / 小洞燕
sand martin
bank martin
[学] Riparia riparia

鳥綱スズメ目ツバメ科の鳥。同科ショウドウツバメ属3種中の1種。全長12.5センチメートル。ツバメ、イワツバメより小さい。背面、翼は灰褐色、下面は白色で、胸に灰褐色の帯がある。尾は、外側の羽がツバメ属の燕尾(えんび)ほど長くなく凹尾。ヨーロッパ、アジア、北アメリカに分布し、冬季はアフリカ中部、南アメリカ中部にも現れる。日本では北海道で砂層の崖(がけ)に集団で営巣するが、本州以南では旅鳥。晩夏に本州、九州の海岸、河岸などの広い湿原に群れをなして姿をみせる。飛翔(ひしょう)中の昆虫類を食べる。

[坂根 干]

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