ティンダル現象(読み)ティンダルげんしょう(英語表記)Tyndall phenomenon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティンダル現象」の意味・わかりやすい解説

ティンダル現象
ティンダルげんしょう
Tyndall phenomenon

光の波長程度の大きさの微粒子が浮遊している透明物質に光を照射して側方から見ると,その微粒子によって光が散乱され,光の通路が濁って見える現象。 J.ティンダルによって初めて研究された。通常の顕微鏡では見えないような微粒子でも,強い光を当てて横から観測することにより光った点として見えるようにした限外顕微鏡は,これを利用したものである。散乱の強さは光の波長が粒子の大きさより大きいときは弱く,粒子の大きさに近づくと極大になることから,粒子の大きさを知るのにも使われる。コロイド溶液の色,青空の色,たばこの煙の青色などはこの現象に起因する。

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