デフレ・ギャップ(読み)でふれぎゃっぷ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デフレ・ギャップ」の意味・わかりやすい解説

デフレ・ギャップ
deflationary gap

実際の有効需要の大きさが十分ではなく,完全雇用が達成されていない状態,すなわち潜在生産量を有効需要が下回っているときに,その差をデフレ・ギャップと呼ぶ。完全雇用水準の所得Yf とすると,現実の有効需要水準の Y (消費 C +投資 I ) と Yf (消費 C貯蓄 S ) の差である。デフレギャップが存在する場合,経済は投資 I =貯蓄 S となる点 E まで縮小し,資本の稼働率は低下し,失業が増大して不況となる。これを避けるためにはデフレ・ギャップを埋めるに相当する有効需要の増加をはかる政策がとられなければならない。たとえば公定歩合の引下げ,通貨供給の拡大などの金融緩和政策や公共投資政策などがそれである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「デフレ・ギャップ」の意味・わかりやすい解説

デフレ・ギャップ
でふれぎゃっぷ

ギャップ分析

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android