ドゥーメルグ(読み)どぅーめるぐ(英語表記)Gaston Doumergue

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドゥーメルグ」の意味・わかりやすい解説

ドゥーメルグ
Doumergue, Gaston

[生]1863.8.1. エグビーブ
[没]1937.6.18. エグビーブ
フランスの政治家。第三共和政第12代大統領在任 1924~31)。法律を学び,インドシナ,アルジェリアで弁護士を開業。1893年下院議員,急進社会党所属。1902~05年植民地大臣,1906年商業大臣,1908~10年文部大臣。1910年上院議員。1913~14年首相兼外務大臣。1914年植民地相,1915~17年無任所大臣。1923年上院議長。1924~31年大統領。1934年社会党と共産党を除く議会の全勢力を傘下に収めた挙国一致内閣を組織し,行政権強化の憲法改正を提案したが,左派反対で敗れ退陣

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドゥーメルグ」の意味・わかりやすい解説

ドゥーメルグ
どぅーめるぐ
Gaston Doumergue
(1863―1937)

フランスの政治家。1863年8月1日ガール県生まれ。植民地司法官を経て1893年急進社会党代議士となった。1902年以来諸内閣に列したのち、1910年上院議員に転じた。第一次世界大戦前に短期間首相を務め、戦時中も入閣することが多かった。戦後の1924年、左翼連合の勝利を背景とした「権威主義的大統領」ミルラン追い落としの後を受けて大統領に選出された。任期終了で引退、3年後の1934年、右翼の大暴動「二月六日事件」による混乱を収拾すべく、請われて挙国一致内閣を組織した。しかし、それまでの議会万能を改め、内閣に下院解散権を与えて内閣の安定長命を図ることを骨子とした憲法改正案に同意が得られず、同年11月辞任した。

石原 司]

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