改訂新版 世界大百科事典 「ドゥーメルグ」の意味・わかりやすい解説
ドゥーメルグ
Gaston Doumergue
生没年:1863-1937
フランスの政治家。小土地所有者の息子としてガール県に生まれ,パリで法律を修めたあと,インドシナとアルジェリアで司法官をつとめた。1893年に急進社会主義者として政界に進出,コンブ内閣の植民地相を皮切りに商相,文相を歴任,1913-14年には首相となった。24年には右翼と穏和派の支持を得て,左翼の推すパンルベを破って第三共和国第12代大統領に当選した。31年にいったん引退したが,34年2月,スタビスキー事件後の右翼によるパリ暴動で倒れたダラディエ内閣のあとをうけて,右翼から急進社会党に至る国民連合内閣を組織した。しかし執行権力の強化をはかる憲法改正案を提出したため,急進社会党の反対にあい,同年11月辞職した。
執筆者:山極 潔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報